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■モーターサイクルカルチャーを背負ったシンプルな美しさ
カスタムベースとして人気を誇るバイクには、必要不可欠な条件があります。それは「独特のカルチャー」と「シンプルな美しさ」のふたつ。
たとえばヤマハのSR400やホンダのFTR223、ハーレー・ダビッドソンの各車種などは、その名を聞くだけで、すぐにオーナーライダーの姿を思い浮かべられるほど豊かな文化のバックグラウンドと、すっきり美しいプロダクト・デザインを兼ね備えたバイクの代表格です。
ランブレッタ V125 Specialも、往年のモッズカルチャーを背負ったシンプルなデザインが特徴のマシン。生まれながらにカスタムベース車としての輝きを放つ一台なのです。
■ランブレッタ V125 Specialのおすすめカスタム法は?
ランブレッタのカスタムといえば、やはりモッズ系を思い浮かべる人が多いでしょう。たくさんのミラーや大きなライト、ハデハデなステッカーでマシン全体をこれでもかとばかりに飾り立てる手法が最大の特徴です。
1960年ごろのおしゃれな若者にとって、もともと高価なスクーターを、さらにラグジュアリーに仕立て上げる憧れのカスタム・スタイルだったのかもしれません。
とはいえ、取り付けるアイテムや取り付け方によっては何かの違反になっちゃいそうな気がするこういうディープなカスタムは、現代日本ではちょっと気が引ける面もありますよね。2020年代のランブレッタには、もう少しさらっとライトなカスタムがおすすめです。
■京都・バックカントリーモーターサイクルのお手本カスタム
この記事で取り上げたランブレッタ V125 Specialはノーマル車両ではありません。京都のランブレッタ正規代理店、バックカントリーモーターサイクルが手掛けたカスタム・マシンです。シックな濃紺のボディカラーを活かして、男子好みのワイルドなテイストに仕上げられていますね。
特徴的なウインドシールドは、純正品ではなく旭風防のクロスカブ用。リアキャリアは純正オプションパーツです。タイヤはSHINKO SR723ホワイトリボン。きゅっと引き締まった足まわりの印象を作り出しています。EFFEXのグリップヒーターは、趣味性よりも実用性を重視したお役立ちカスタムといえそうですね。
でも、このマシンの最大の特徴は、なんといってもオリジナリティあふれるステッカー・カスタム。オーナーがこよなく愛するウエストコーストの爽やかな空気感が、カッティング・ステッカーでみごとに表現されています。
ステッカーは、ライダーの趣味を手軽に愛車のデザインに反映できるスグレものアイテム。そしてボディ面の大きなスクーターにこそ最適のカスタム・スタイルなのです。
新生ランブレッタが世に送り出した V125 Specialには、何ものにもとらわれず自由を謳歌した、かつてのモッズ青年たちのスピリットが脈々と受け継がれています。自分らしさを追い求める現代のライダーたちには、新しいカスタム・ランブレッタがきっとよく似合うはず。
ランブレッタV125 Specialを手に入れたら、自由な発想で自分だけのマシンを作ってみてはどうでしょうか。ただしライトとミラーの数は、昔のランブレッタよりも、できればちょっと控えめにして。
【ランブレッタ V125スペシャル主要諸元】
全長×全幅×全高:1890mm×735mm×1115mm
シート高:770mm
エンジン種類:空冷4ストロークOHC2バルブ単気筒
総排気量:124.6cc
最高出力/最大トルク:7.5kW/0.94kgm
燃料タンク容量:6.0ℓ
タイヤ(前・後):110/70-12・120/70-12
ブレーキ:前後ディスクブレーキ
メーカー希望小売価格:41万円(税込)
(写真・イラスト:高橋克也 文:村上菜つみ)
車両協力:バックカントリーモーターサイクル
所在地:〒607-8261 京都府京都市山科区小野鐘付田町8-1第2ロイヤルハイツ和田
営業時間:10:30~20:00
電話: 075-573-0253
https://www.facebook.com/BackcountryMotorcycle/
【関連リンク】
ランブレッタ Official Site
https://sygnhouse.jp/products/lambretta/lambretta-lineup/
・村上菜つみさんがランブレッタ・V125スペシャルで出かけたツーリング記事は、月刊誌「モトチャンプ」2020年7月号(6月6日発売)に掲載されています。
モトチャンプ2020年7月号
https://www.sun-a.com/magazine/detail.php?pid=11389