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■迫力あるスクエアなフォルムに一新
新型・日産ローグ(日本名:エクストレイル)が米国で発表されました。
家族ユースを重視したという新型ローグは、新型プラットフォームをベースに、4ドアインテリジェントキーや3ゾーンクライメートコントロールなど、すべての乗員が快適に過ごせる装備が用意されています。米国での発売は「2020年秋」と予告されています。
存在感のある外観は、先代モデルから1.5インチ短く、0.2インチ低くなっています。
強調されたVモーショングリルやフローティングルーフなどをはじめ、ユニークなヘッドライト形状やU字型のボディサイドハイライトなど、新鮮味のある造形が目を惹きます。照射面積が拡大された新型の多段式LEDヘッドライトは、迫力あるフロントマスクにアクセントを加えています。
見どころは、存在感のあるエクステリアデザインだけではありません。
360度センシングする「日産セーフティシールド」には、歩行者検知機能付きエマーソンブレーキ、ブラインドスポットアラート、リヤクロストラフィックアラート、車線逸脱警報、ハイビームアシスト、後退時自動ブレーキなどの技術を搭載。
また、2021年モデルでは、10個のエアバッグなどが標準装備されています。
■リヤドアでもリモコンキーでドアロック、アンロックが可能
日産の革新的な技術である「インテリジェント・ドライバー・アラートネス」と「リヤドアアラート」を全グレードに標準装備。「ブラインドスポット・インターベンション」と「交通標識認識」も設定されています。
「プロパイロット」にはインテリジェントクルーズコントロールも含まれています。そのほか、ワイヤレス充電や「Apple CarPlay」なども用意。
インパネで目を惹くのは3つの大型ディスプレイで、10.8インチのフルカラーヘッドアップディスプレイ、12.3インチの「デジタルダッシュボード」、9.0インチタッチスクリーンディスプレイが組み合わされています。
12.3インチのフルデジタルメーターディスプレイは、専用のグラフィックを採用することで、画質やコントラストを大幅に向上。12.3インチとその中の7.0インチのメーターディスプレイは、いずれもカスタマイズが可能で、好みに応じて変更できます。
9.0インチの「フローティング」タッチスクリーンには、ナビゲーション、オーディオディスプレイ、気候情報などを表示。そのほか、新しい「フローティング」センターコンソール下には収納スペースが設けられています。
乗降性では、日産インテリジェントキーによるドアの開閉は、フロントだけでなくリヤドアにも拡大されています。リヤドアハンドルのボタンを押すだけでリヤドアのロックを解除することができるようになっています。
後部ドアは90度近く開くため、チャイルドシートの出し入れがしやすく乗降性も良好だそう。リヤシートは、3座席すべてにチャイルドシートを装着できるようになっているだけでなく、後席の左右席にチャイルドシートを装着しても中央に大人も座れるそうです。
ほかにも、インテリジェント・クライメート・コントロールを備えた「リモート・エンジン・スタート2」を使えば、あらかじめエアコンを作動させておくことも可能。
シートは、本革シートをはじめ、キルト調のセミアニリン本革シート、インテリアカラーはチャコール、グレー、タンの3色を設定。
■ワンタッチ格納式分割シートを採用
定評ある積載性の向上も図られています。ワンタッチで折りたためる分割式ワンタッチシートが採用され、リモートフォールド機能により、多彩な荷物の積み込みが可能としています。
ラゲッジの右側には、ワイドなアイテムや1ガロンのミルクなどの食料品を固定するためのスペースも用意されるなど、小技も効いています。
走破性やオンロードでの走りを高めるデバイスも用意されています。「ビークルモーションコントロール」によりAWDとドライブモードセレクターと連動し、4輪を個別に制御し、コーナーでのライントレース性を向上。
また、「シャシーコントロールモジュール」がパワートレーンや「ビークルダイナミックコントロール」、4WD、ステアリング機能を監視。FFには、「スポーツ」「スタンダード」「エコ」の3つのドライブモードが用意されます。
4WDモデルには、「オフロード」「スノー」「スタンダード」「エコ」「スポーツ」の5つのドライブモードが用意されます。「ビークルモーションコントロールシステム」は、常時作動し、雪の斜面、深い雪、雪の平坦な旋回、オフロード走行(ビーチやダートトレイルなど)での走行時にとくに有効としています。
強化されたインテリジェント・オールホイール・ドライブ・システムには新しい電気油圧制御クラッチが採用され、前輪のスリップを予測し、より正確かつ迅速にトルクを制御。リヤへのトルク配分の応答性を高めているそう。
新型(2021年モデル)には、直噴ガソリンエンジンの2.5L DOHC直列4気筒エンジンを標準装備。最高出力は11PSアップの181PS。
そのほか、クイックギアレシオを備えた新しいラック電動パワーステアリングの採用により、ステアリングの修正を最小限に抑制できるそう。また、新しいサスペンションとしてリジッドマウント(6つのマウントポイント)とリヤの新しいマルチリンクが採用されています。
上記の内容は米国仕様で、日本での発売時期などは明らかにされていません。
(塚田勝弘)