■190PS/400Nmで全域余裕のある走りを実現
2017年9月に日本で発表された2代目アウディは、発表時の2.0Lガソリンターボに加えて、2019年に2.0Lクリーンディーゼルターボが追加されています。同ディーゼルターボは、1980年当時の輸入代理店であったヤナセから「Audi 100 L 5D」が発売されて以来のディーゼルになります。
2020年5月19日、その2.0Lディーゼルターボを搭載する「Audi Q5 40 TDI quattro spor(アウディ Q5 40 TDI クワトロスポーツ)」をベースとした特別仕様車「Audi Q5 S line competition(アウディ Q5 Sライン コンペティション)」が設定され、同日から発売されました。
■予防安全装備の「アシスタンスパッケージ」を標準化
直列4気筒2.0Lのディーゼルターボは、最高出力190ps・最大トルク400Nmというアウトプットを誇りながら、TDI(Turbocharged Direct Injection)の排気系には酸化触媒コンバーター、尿素SCR(選択触媒還元)コーティングが施されたDPF(粒子状物質フィルター)、アンモニア分解触媒コンバーターなどから構成されています。
さらに、高圧コモンレール式インジェクターや低高2系統のEGR(排ガス再循環)などエンジン本体にも最新技術が投入され、欧州排ガス規制「EURO 6」や日本のポスト新長期排ガス規制に適合。
緻密に制御される可変ガイドベーン式ターボはディーゼルエンジンならではの分厚いトルクを、ガソリンエンジンに迫るレスポンスで発揮します。
特別仕様車の「アウディ Q5 Sライン コンペティション」は、「S line」をさらにスポーティかつ個性的に仕立てられたレアな限定モデル。
カタログモデルではオプションになる「アシスタンスパッケージ」を装備。こちらは、LEDヘッドライトやLEDリヤコンビネーションライト、斜め後方からの車両などの接近を知らせるアウディプレセンスリヤ、車線変更時に後方から迫る車両があるとLEDが点滅するアウディサイドアシスト、バーチャルコックピットを用意。安全性が強化され、先進性がさらに強調されています。
同特別仕様車には「S line」が標準装備されています。外観には、S lineバンパーをはじめ、ドアシルトリムS lineロゴ、S lineエクステリアロゴが用意され、内装にはヘッドライニングブラック、アルカンターラ/レザー S lineロゴ、S lineステアリングホイールエンブレム、ステンレススチールフットペダルが装備されます。
ほかにも、スポーツサスペンション、マルチカラーアンビエントライティングが用意され、エクステリアやインテリア、そして走りをスポーティに引き締めています。
さらに「ブラックスタイリングパッケージ」、マトリクスLEDヘッドライト、プライバシーガラス/アコースティックガラス(フロントサイド)、前後シートヒーターなどの人気アイテムも標準化されるなど、ほぼ「全部のせ」といえる充実装備が美点。
これらの特別装備に加えて、ボディカラーは「マンハッタングレーメタリック」のコントラストペイントが施されています。
さらに、「グロスブラック」のAudi Sport製5アームローターデザイン20インチアルミホイールが足元を引き締めています。インテリアもスポーティかつ上質な仕立てになっていて、3スポークレザーマルチファンクションフラットボトムステアリングホイールやピアノブラックのデコラティブパネルが目を惹きます。
設定されるボディカラーは「ターボブルー」「アイビスホワイト」「グレイシアホワイトメタリック」「ナバーラブルーメタリック」「デイトナグレーパールエフェクト」の5色。250台限定の希少なQ5となっています。
「アウディ Q5 Sライン コンペティション」の価格は774万円。なお、メタリック、パールエフェクト、ターボブルーはプラス9万円になります。駆動方式は4WDで、トランスミッションは7速Sトロニック(デュアルクラッチトランスミッション)です。
ベース車の2.0Lディーゼルターボ車はトルクフルな走りに加えて、2.0Lガソリンターボを1.7km/L上まわるJC08モード燃費15.6km/Lを達成。タンク容量は70Lで、同モード燃費による単純乗算でも航続距離は約1100kmに迫り、「足の長さ」も特徴です。
スポーティな内・外装と走り、先進安全装備の標準化に加えて、同ベース車がもつ航続距離の長さなどにより、ロングドライブでもストレスなく楽しめるのは間違いないでしょう。
(塚田勝弘)