初音ミクグッドスマイルBMWのエントラント代表である鈴木康昭氏はStudie AGというBMW専門のチューニングショップの社長でもあります。ところでStudieAGってどんなお店なんですか?
鈴木「基本的にはチューニングショップと言うことにはなってますが、売り上げに占める割合は整備と修理、車検などのメンテナンスが50%を占めているんです」
-- メンテナンスが半分とは結構意外ですね。
鈴木「例えばディストリビューターとかイグナイターとかが壊れるとディーラーだとアッセンブリ交換で壊れていない部分まで交換して7万円とか。でも実は分解してハンダで留めたら5000円とかで直るものって多いんですよ。そういうメンテをしていこうと決めていたのでそれに共感していただいたお客様が口コミで広がっていただいているのです」
-- するとチューニングの部分と言うのは?
鈴木「メンテナンスのしていく上で、こうしたほうがいいんじゃないかとか、お客様がこうしたいとかというのが積み重なって初めてチューニングをして行こう、ということになるんです」
-- かなり良心的な感じですね。お手本の様なものはあったのでしょうか。
鈴木「強いてお手本と言えるのは、StudieAGを始める前に勤めていたCOXという会社のやり方かも知れませんね。」
-- VWチューニングのCOXですか?BMWとはえらく方向性がちがう気がしますけど。
鈴木「COXと言ったらVWやアウディのイメージだと思いますけど、実はポルシェのレーシングカーやメルセデス日本が扱う前のAMGとか、ドイツ車全般を扱っていたんです」
-- そこでBMWとの出会いが?
鈴木「COXでイタリアのRACING DYNAMICSというBMWチューナーのインポーターを始めることになって僕がその担当になったんです。」
--どこに魅きつけられたんですか?
鈴木「BMWってセダンばっかりでかっこ悪いし、たいして速そうにも見えないしって思っていたんです。でも乗ってみるとすごくよくわかるクルマなんです。コーナーを曲がるにしても、うまくいけばすごくきれいに曲がるし、失敗するとすぐに回っちゃう。過敏とかそういうことではなく、すごく運転に忠実なんですよ。どんどん運転がうまくなる感じって言うのかな。まぁ、今のBMWで回っちゃうってことは無いですけどね」
-- 担当になってチューニングパーツを売りまくっていたんですね。
鈴木「売りまくるっていうのはあれですけど、だいぶBMWの魅力に触れてしまったのは事実です。ただインポーターというのはメーカーとの契約更新があって売りまくらないと次の更新がとれないんですよ、だから結構頑張ったんですけど何回目かの契約更新で他の会社にインポーター権を取られてしまった」
-- それは大変ですね。
鈴木「それでCOXもBMWの取り扱いをやめてしまうというのです。でも、僕はどうしてもBMWを扱いたかった。それだけ惚れちゃったんですよ。だからCOXを退職して自分でショップを出そうと思ったんです」
自分でショップを出そうと思ったのがなんと26歳!ショップオープンにまつわる秘話はまだ続きます。
(北森涼介)