日本に上陸したピュアEVの「メルセデス・ベンツ EQC」は高級SUVらしい性能が自慢

●ピュアEVらしい圧倒的な速さと高い静粛性が味わえる、メルセデス・ベンツ EQC

床下にバッテリーを搭載し、前後にモーター(基本的には前後ともに同じモーター)を搭載したメルセデス・ベンツのピュアEVの「EQC」が日本に上陸しました。

2019年に55台限定で導入されたファーストエディションの「EQC Edition 1886(1200万円)」は既に8〜9割方売れているそうで、10月中旬時点では残り少なくなっていると思われます。

メルセデス・ベンツ EQC
「メルセデス・ベンツ」ブランドとして日本で初めて導入されたピュアEVのEQC

SUVのGLCをベースに、GLCと同じラインで生産されているEQCは、2モーターにより408PS(300kW)・最大トルク765Nmというアウトプットで、低中速域ではフロントモーターのみで駆動。高負荷時にリヤモーターも加勢し、状況に応じて前後トルクを可変させる4WDになっています。

メルセデス・ベンツ EQC
メルセデス・ベンツ EQCの走り

2.5tに迫る車両重量でも0-100km/h加速は5.1秒、0-60km/hは2.5秒というかなりの俊足ぶりで、航続可能距離はWLTPで400kmとなっています。なお、普通充電の充電時間は約13時間(6.0kWまでの交流普通充電)、急速充電(50kWまでの直流急速充電/チャデモ規格)は約80分。

実際の走りは、モーター駆動らしく停止時から力強い加速が容易に引き出せます。そこから先の領域でもいつでも背中がシートに押しつけられるような強烈な加速フィールが簡単に味わえます。

メルセデス・ベンツ EQC
メルセデス・ベンツ EQCのインパネ

ドライブモードは、コンフォート、エコ、スポーツ、インディビジュアル(走行特性、サスペンション特性、ステアリング特性をカスタマイズできる)が用意され、エコでもパワー、トルク的にはまったく不足を感じさせません。

メルセデス・ベンツ EQC
メルセデス・ベンツ EQCのフロントシート

さらに、ステアリングのパドルシフトの操作で、D+(コースティング)、D(軽度の回生ブレーキ)、D-(中程度の回生ブレーキ)、D–(強度の回生ブレーキ)があり、D–にするとかなりの減速感が得られます。なお、D–でも完全停止はせずに、停まる際はフットブレーキを踏む必要があります。

メルセデス・ベンツ EQC
メルセデス・ベンツ EQCのリヤシート

静粛性はもちろんEVらしく高く、街中で走行していると重量級ボディを活かした乗り心地の良さも美点で、20インチタイヤとは思えないほどスマートな振る舞いを披露。

一方、些細な指摘ではありますが、その重量級ボディと即立ち上がるトルク、あるいはタイヤもあってか、走り出す際や急加速時には、同乗者のクルマ酔いを誘うような動きも気になるところです。

メルセデス・ベンツ EQC
メルセデス・ベンツ EQCのモードスイッチ

試乗したEQC 400 4MATICは1080万円という価格で、1000万円級の高額SUVでもあります。従来のガソリン車では飽き足らない高級感や走りなどを求めるメルセデス・ベンツのファンにはかなり気になる存在はずで、日本初登場のピュアEVとしてはかなりの完成度からの船出といえそうです。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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