■あおり運転への防御として急ブレーキをかけるのはありなのか?
「あおり運転」の対応策として警察が驚くべき見解を出した! 以下、皆さん認識しておくべきだと思う。今まで「あおられた時も急ブレーキを掛けたら違法行為」だとされてきた。なぜかといえば「みだりに急ブレーキを掛けることが道交法違法」だからだ。また、あおられた時、中途半端なブレーキで対抗すると、あおり運転する短気な輩をさらに興奮させることになり逆効果。
しかし! 愛知県警は下のリンクの通り、あおられた時に急ブレーキ掛けるのは適法だという指針を出したのだった! この事案、あおり運転したクルマが追突している。そして追突された方はケガをしたと言うことで、あおってきた輩を「傷害罪」で送検した(日本は送検されたら99%有罪)。状況からすれば、あおられたら急ブレーキ掛け追突させると100%被害者になります。
注目したいのが、道交法違反でなく暴行の結果による傷害罪だという判断だ。参考までに書いておくと、この事案であおり運転をしたのは500m。車間距離を詰めただけで無くホーンも鳴らしている。逆に考えれば、直近の警察の基準は500m以上あおられホーン鳴らされたら道交法違反じゃなく「暴行」という行為になるということ。当然ながら「暴行」されそうになれば「防御」も可能。
だから急ブレーキ掛け”仕留めて”も良いと言うことになります。個人的には第3者への被害波及もありうる過剰防衛だと考えるし、今後も急ブレーキを掛けようと思わない。当然ながら推奨もしない。ただ警察が出した指針を守る人達だって出てくることだろう。今後、車間距離不足で走った場合、突然の急ブレーキを掛けられるケースが出てくることを想定しておくべきだと思う。
只でさえ追い越し車線をワザとトロトロ走り、車間距離詰めてきたらドライバーの動画を残す「あおらせ屋」(ユーチューブにさらす愉快犯だけでなく、SAまで追いかけてきて脅迫する輩も)まで出現してきた。さらに急ブレーキ掛けて追突させたら、傷害事件に対する和解金や慰謝料も取れる。当たり屋にとって格好のシノギになってしまう可能性大。巻き込まれないようしたい。
どうしたらいいか? 一番良いのはアダプティブクルーズを使うこと。セットして走ることでそもそも危険な車間距離にならないし、急ブレーキを掛けられても自動ブレーキにより余裕持って停止することが出来るだろう。また、ドライブレコーダーは絶対に必要なアイテムになった。「暴行」として認定されるあおり運転をしていないのに急ブレーキを掛けたら明らかな道交法違反です。
イヤな世の中になりました。
(国沢光宏)