●マツダ3とオーナーの関係を親密にさせる『コネクティッドサービス』
新型のマツダ3には、車両とマツダの間をネットワークでつないでドライバーやカーライフのサポートをする『コネクティッドサービス』(以下、『コネクティッド』)が採用されます。サービス開始は2019年8月末を予定しています。
このサービスは車両側に通信可能な車載機器を搭載したモデルが対象で、マツダ3では1.5Lエンジン車以外の全車種が対応になります。その他車種に関しては今後、都度対応していく予定です。
サービスは車載機器単体でも使えるものもありますが、専用アプリをダウンロードした自分のスマホがあれば、より多くの恩恵を受けることができます。
早速、コネクティッドの主要機能を紹介していきます。まずは車載機器単体で行える機能。
『マツダエマージェンシーコール』は、事故等にあった際を想定した機能です。エアバッグが作動したり後突された場合、または車両にセットされたSOSボタンを押すとオペレーターにその情報が伝わり、ドライバーに代わって救急や警察への手配をしてくれます。
『マツダアドバイスコール』では、重大な故障が発生した際、オペレーターに対応の相談をすることができます。この際、ロードサービス手配なども依頼することができます。この機能は、手持ちの携帯電話かスマホをBluetooth(ブルートゥース)で車両とつないで使うもの。
また『地図データの更新』も車載機器で行うことが可能です。車載ナビゲーションに採用されているマップを最新状態にするもので、これは原則、月に1回の更新になる予定です。
続いては自分のスマホに『MyMazda(マイ マツダ)』というアプリを入れることによって使える機能について紹介します。
『コンディションモニター』メニューでは、現在のエンジンオイルの量やオイル交換推奨時期などを知ることができます。
『うっかり通知』という機能では、ハザードランプを作動させたまま、またはドアやトランクを施錠しないで車両から離れるとスマホに通知が来る仕組み。
『リモートモニター』では車両の外から様々な項目を確認可能です。たとえばガソリンの残量や走行距離、各ドアの施錠状態など。
今回、この豊富なコネクティッドの機能から、車載ナビへの『目的地送信』というものを(アプリ画面は開発中のもので変更の可能性があるという状態でしたが)試せましたので報告します。
操作と解説をしてくれたのはマツダ 国内営業本部 営業開発部 主幹の町弘輔さん。アプリダウンロード済みのスマホを持って操作開始です。
まず『MyMazda』アプリを選択してログインします。
そこからマップを選択し、目的地を入力していきます。今回は「東京駅」と入れてみます
マップはスマホでふだん使っているものが使えます。テストはグーグルマップで行いました。また目的地は公共施設以外にも『ファミリーマート』とか『家系ラーメン●▲屋』というように、調べ方は自由です。通常のスマホ検索と同じですね。
検索結果に東京駅が出てきたらこれを選択し、『目的地送信』のボタンを押します。
スマホの画面に「お客様の目的地はMAZDA3へ無事送信されました」という表示が出たら作業は完了となります。
あとはマツダ3に乗り込み、マツダコネクト(マツダ車に搭載の、ナビや車両情報、オーディオなどの統合操作システム)の操作系を使って『ここへ行く』を選択すればナビ設定が完了します。
コネクティッドを使って目的地登録をするメリットは、このように乗車前にセットができるという点のほか、店舗情報などの登録件数や更新頻度が高いグーグルマップ等を使えることで、より詳密に目的地設定ができることにあります。
町さんはさらなるメリットを挙げます。
「車載ナビは走行中に操作をすることができませんが、コネクティッド経由では走行中でも目的地を送信することができるため、たとえば高速道路で巡航中にセットすることもできます。
もちろんこの場合、ドライバーが操作することはできませんが、同乗者の方に『目的地付近の美味しい餃子の店を探しておいて』と託すことができるというわけです」
車両オーナー以外が初見ではなかなか操作しにくいのが車載ナビの特性でもあります。しかし誰もが使っているスマホによる操作なら、車両オーナー以外でも気軽に目的地検索ができるという副次的なメリットも見逃せません。
スマホ操作が達者な息子さんや娘さんが、サササッと目的地設定をして、お父さん(お母さん)は運転に集中するという、従来なかった家族の役割分担もあり得るわけですね。
自分のスマホともつながるコネクティッドによって、マツダ3とオーナーの関係はさらに親密なものになりそうです。
(写真・動画・文/ウナ丼)