新型Cクラスのセダンとステーションワゴンには、Eクラスにも搭載されている2.0L 直列4気筒ディーゼルターボを積む「C 220 d アバンギャルド」というグレードが設定されています。
試乗したのは「C 220 d ステーションワゴン アバンギャルド」で、車両本体価格は602万円。
なお、オプションのレーダーセーフティパッケージ(20万1000円)、レザーエクスクルーシブパッケージ(55万円)、「エメラルドグリーン」のメタリックペイント(9万1000円)、パノラミックスライディングルーフ(21万6000円)が加わると(以上税別)、707万8000円まで跳ね上がります。さらに、メンテナンスプラス(16万9560円)、保証プラス(10万8000円)まで足すと総額735万5560円。
「BlueTEC」の呼称が与えられるクリーンディーゼルエンジンは「OM654」型エンジン。コモンレール式燃料噴射システム、シリンダーブロックにアルミ、ピストンにスチームという熱膨張率の異なる素材の採用、メルセデス・ベンツの表面コーティング技術である「NANOSLIDE」を使うことで、摩擦抵抗の低減が図られています。
ほかにもsDPF(選択触媒還元法コーティング付粒子状物質除去フィルター)などにより、欧州で導入が予定されているというRED(実路走行試験)規制にも適合しているとしています。
試乗車は、エアサスペンションではなく、コイルサスペンションを装着。タイヤはコンチネンタルの「コンチスポーツコンタクト5」で、225/50R17サイズを装着。
セダンと比べるとボディの剛性感や操舵時の鋭い切れはやや見劣りするものの、新型Cクラスを4モデル試乗した中では、最も快適な乗り心地で非常に好感が持てました。
194ps/3800rpm、400Nm/1600-2800rpmというアウトプットを裏切らない低速域からの分厚いトルクは、とくにステーションワゴンとの相性がよく、勾配のきついワインディングでも気持ちよく走らせることができます。いざとなれば、気持ちよく飛ばせますし、ハンドリングもセダンほどの鋭さはなくても十分にスポーティ。
日本市場におけるCクラスは、ステーションワゴン人気も高いそうで、積載性という実用性はもちろんですが、「遠くまでゆったりと走らせられる」という印象も販売の後押しをしているような気がします。
(文/写真 塚田勝弘)