【今買える先々代ジムニーの新車に乗ってみた】37年前の新車フィールはこうだったのか!全体に固くカッチリ

今から37年前の1981年に登場した2代目ジムニー。そのクラシックなモデルが2018年の今、新車で買える……というのは先日お伝えした通り。

今回はこの2代目ジムニーベースのロングモデル・ジプシーの走行を交えたレポートをお届けします。

1981年に登場した2代目ジムニーには輸出仕様としてロング版のJA413というモデルが存在していましたが、このロング版はなんとインドではいまだに新車が生産販売されているというのです。作っているのはスズキのインドにおける生産販売会社・マルチスズキです。

現地ではジムニーの名を名乗らずジプシーという名前で売られているこのジムニー・ロング。日本では神奈川県のアールブイフォーワイルドグース(以下、ワイルドグース)が新車販売しています。

ジプシーに搭載されているエンジンは1.3Lの自然吸気SOHC(シングルカム)16バルブユニットです。

駆動方式はジムニー全モデルと同じFRベースのパートタイム四駆で、副変速機付き。トランスミッションは5MTとなります。

このジプシー、プロペラシャフトとロング化されたフレームを除いたメカ&シャシーは2代目ジムニーと同一の仕様です。


このため最小回転半径が伸びていることとランプブレークオーバーアングル(障害物を乗り越える際にボディの底面に当たりやすいかどうかを判定する角度)の点で若干標準ジムニーに及ばないポイントもあります。

とはいえ、もちろん乗用車ベースのSUVなどとは比較にならない悪路走破性を持っています。今回、かなり大きな石が転がるラフロードを走行しましたが、まったく動じない安定した動きを見せてくれました。

さてこのジプシー、ジムニーに詳しい人が乗ってみて気づくのは、操作系のがっちりしたフィールだと輸入元のワイルドグース代表・二階堂裕さんは言います。

「この操作系全般の硬さは新車であるがゆえのものなんです。我々はすでに30年以上走った2代目ジムニーに触れているので気づかなかったのですが、実は新車ではステアリングやシフト、副変速機の操作フィールはがっちりとした硬いものだったのです。これはヘッドライトやワイパーなどの操作系にも言えて、カチッカチッと剛性感があることに軽く驚きます。『新車の2代目ジムニーはこんな感じだったんだな』と、ジプシーに乗ると再認識できるのです」

気になる購入後のメンテナンスや部品の供給状況については、専用のロング・プロペラシャフト等を除いてはほとんどが国内に流通している2代目用のパーツが使えるので心配はないそう。

新車だから簡単に壊れる心配もないと思うけれど、万一の際に2代目ジムニーを直すのと同じ感覚で接することができるというのは安心ですね。

このジプシー、お値段はオプションのクーラーや登録諸費用を除いた税抜き本体価格が285万円。

最新のJB74型ジムニーシエラの最上級グレードが201万9600円(税込み)であることを思えばそれほど高くないですし、シンプルなボディ構造&豊富な部品供給体制からこの先何十年も乗れることを考えれば、むしろお買い得とも言える価格設定かもしれません。

標準ジムニーのラゲッジスペースに不満を持っている方、そして2代目が持つ独特のごつい外見が気に入ってる方は、積極的に購入候補にしてみるといいんじゃないでしょうか。

(写真・動画・文/ウナ丼)

【関連リンク】

アールブイフォーワイルドグース「マルチスズキ・ジプシー」
https://www.rv4wildgoose.com/jypsy/jypsy_index.html

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新車のジムニー・ロング、現る! インド生産の「ジプシー」は2代目ジムニーそのものだった
https://clicccar.com/2018/09/08/625617/

この記事の著者

ウナ丼 近影

ウナ丼

動画取材&編集、ライターをしています。車歴はシティ・ターボIIに始まり初代パンダ、ビートやキャトルに2CVなど。全部すげえ中古で大変な目に遭いました。現在はBMWの1シリーズ(F20)。
知人からは無難と言われますが当人は「乗って楽しいのに壊れないなんて!」と感嘆の日々。『STRUT/エンスーCARガイド』という名前の書籍出版社代表もしています。最近の刊行はサンバーやジムニー、S660関連など。
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