チーム存続危機に陥ったフォース・インディアが底力を見せた!【2018年F1第13戦ベルギーGP】

2018年F1第13戦ベルギーGPが、スパ・フランコルシャン(7.004km、周回数44周)で開催されました。

約1カ月のサマーブレイク中、ダニエル・リカルド(レッドブル)のルノー移籍発表、フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)の引退宣言など、来シーズンに向けて様々な動きがありましたよね。

中でも一番気になっていたのが、資金難に陥り破産申請を行っていたフォース・インディア。

ランス・ストロール(ウイリアムズ)のお父様でもある、ローレンス・ストロール率いる投資家コンソーシアムが買収することで交渉はまとまったと発表されたものの、譲渡の手続きに遅れが出ているためベルギーGPへの参戦が危ぶまれている、と報じられ本当に心配していました。

無事ベルギーGP参戦にできたフォース・インディアですが、今シーズン獲得してきたコンストラクターズポイントは取り消されることに…。

しかしドライバーの2人が、この不遇さえも吹き飛ばす素晴らしいパフォーマンスを予選で見せてくれました!

なんと突然の激しい雨に見舞われた難しいコンディションの中、セルジオ・ペレス4番手、エステバン・オコン3番手という快挙を成し遂げたのです!

チームの存続さえも危ぶまれていたフォース・インディアがポールポジションのルイス・ハミルトン(メルセデス)、2番手セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)の後ろ、2列目からスタートするなんて誰が想像できたでしょう!

フォース・インディアとベルギーGPといえば、ジャンカルロ・フィジケラが2009年にポールポジション、そして2位表彰台を獲得したことを思い出さずにはいられません。

「あの感動をもう一度!」、そう願いながらレースがスタートしました。

スタート直後のターン1でニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)が止まりきれず、アロンソに追突。

アロンソが前にいるシャルル・ルクレール(ザウバー)のマシンに乗り上げ宙を舞うという大クラッシュが発生し、セーフティカーが導入されました(2人とも無事で良かったです)。

セーフティカーが導入される前のケメルストレートでは、ベッテルがハミルトンを、ペレスがオコンをオーバーテイク。

この時点の上位勢の順位は首位ベッテル、2番手ハミルトン、3番手ペレス、4番手オコン、5番手マックス・フェルスタッペン(レッドブル)です。

混乱はセーフティカーラン中にも続きます。

ベルギーGP4勝と、現役F1ドライバー最多の記録を持つキミ・ライコネン(フェラーリ)の右リヤタイヤがバースト! どうやらスタート直後の混乱で起きたリカルドとの接触が原因のようです。なんとかピットまで戻り、タイヤ交換。14番手でレースに復帰しました。

5周目にレース再開。

7周目、ケメルストレートでフェルスタッペンがオコンをオーバーテイク。さらにその3周後にペレスもパスし3番手に順位をあげました。このフェルスタッペンの走りに、グランプリの名物となりつつあるフェルスタッペン応援団は大盛り上がり!

8周目、ライコネンがまたしてもピットイン。チームクルーがリヤウイングのDRS開口部をチェックしますが、そのままコースへ戻っていきました。

しかしその翌周、再びピットイン。マシンをガレージに入れリタイアとなってしまいました。スパを得意とするライコネンの追い上げを期待していただけに、残念です(涙)。

この記事の著者

yuri 近影

yuri

2006年のF1日本GPを観に行ってから、どっぷりF1&ジェンソン・バトンにはまってしまったF1女子。F1が大好きですが、車の運転は下手(小林編集長お墨付き)、メカニズムも苦手、だけどドライバーの知識と愛だけは自信あり! もっと気軽にF1を楽しんでもらいたい、好きになってもらいたいという気持ちで執筆活動をしています。
趣味はバトンの追っかけと、F1海外観戦。現在は新米ママとして子育てに奮闘しながら、のんびり記事を更新中。あたたかーい目で見守っていただけると嬉しいです。
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