【スズキ・ジムニー試乗】軽自動車としてではなく「ジムニーとして」指名買いされる、その実力に納得

日本を代表するミニマムクロカン4WDであるジムニーが、20年ぶりにフルモデルチェンジされました。フラットなパネルを多用したボディワークは原点回帰を感じさせるもので、ジムニーのフルモデルチェンジを待ちわびていた人たちに大歓迎されました。

 

新型となったジムニーは従来どおりのフレーム式プラットフォームを用いています。フレームは2本のクロスメンバーと1組のXメンバーで強化されました。サスペンションも従来通り3リンクリジッドコイル、ホイールベースも前後トレッドも変更はありません。

 

搭載されるエンジンは660ccの3気筒ターボですが、先代がオーバースクエアのK6Aであったのに対し、新型はロングストロークのR06Aになりました。最高出力は従来どおりの64馬力ながら最大トルクは96Nmと若干のダウン。ですが、VVTが装着されたこともあり燃費的には優位になるはずです。

試乗車は5MTモデルでした。オンロードで加速をしていくとトルクダウンしているとは思えないフィールを感じます。先代は一生懸命エンジンが回っている印象でしたが、新型はエンジンのトルクがしっかりとタイヤに伝わっている印象で軽薄感がありません。低速トルクの厚みが増した感じがあり、低めの回転数でシフトアップしていっても粘り強くエンジンのトルクが付いてきます。

この記事の著者

諸星陽一 近影

諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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