【週刊クルマのミライ】カローラ・ハッチバックは日米で共通モデルとなる。日本でのサブネームは?

トヨタが2018年3月に開幕するニューヨークオートショーで、新型カローラ・ハッチバックをお披露目することを発表しました。アメリカでは「カローラiM」の後継車となるカローラ・ハッチバックは、なんとそのまま日本でも発売されるということです(発売時期はいずれも夏ごろ)。

これまで日本のカローラといえば、5ナンバー枠(小型車サイズ)にこだわってきたドメスティックモデルとなっていましたが、日米で売られる新型カローラ・ハッチバックはもちろんグローバルサイズ。全長こそ4370mmとコンパクトですが、全幅は1790mmと一気に拡幅しています。とはいえ、3ナンバーサイズのカローラというのは初めてではありません。かつて、北米向けに用意されていたサイオンxBを日本向けに仕立てたカローラ・ルミオンというモデルが存在、その全幅は1760mmでした。

さて、新型カローラ・ハッチバックは、先日発表されたトヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャーに基づいた高効率2.0リッターエンジン、発進ギアを持つCVTなどを採用。最新のTNGAによって生まれたグローバルモデルですから、3ナンバーボディとなるのは当然なのです。

同クラスのハッチバックといえば日本車ではシビックが思いつきますが、シビックの全幅は1800mmですから、それと比べれば少しは“コンパクト”といえるのかもしれません。もっともシビックのメインターゲットは北米市場で、ハッチバックはイギリスで生産されているのは、ご存知の通りです。

そんなグローバルモデルである新型カローラ・ハッチバック。現在、日本向けとしてはセダンがカローラ・アクシオ、ステーションワゴンはカローラ・フィールダーと2つのボディが用意されているカローラですが、ハッチバックがそれらを統合するモデルになるとは考えづらいのも正直なところでしょう。

そうなると、日本ではカローラ・ハッチバックではなく、なんらかのサブネームが与えられたほうが、すんなり馴染みそうです。はたして「ルミオン」のサブネームが復活するのか、それとも新しいサブネームが生まれるのでしょうか。

オールドファン的にはカローラのハッチバックといえば「FX」というサブネームを思い出すかもしれませんが、さすがに現代においては外国為替証拠金取引のイメージが強いアルファベットですから、そのサブネームが復活することはなさそうです。

(山本晋也)

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山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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