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■3月は中古車の登録がもっとも増える月
コロナ禍の影響によって、これまで公共交通機関で頼っていた人たちが、クルマへと移動手段をシフトしています。しかし新車は半導体不足などの影響により納車が遅延しているため、すぐ乗れる中古車の人気が高まっています。
一般社団法人日本自動車販売連合会のデータによると、2021年の登録車(普通車+小型車)の中古車の登録台数は324万5779台で、対前年比97.1%と高水準をキープしています。
その中古車の登録台数が一年を通じて最も多くなるタイミングが3月です。これは4月に就職や転勤など、ライフスタイルが変わる人が多いというのが理由です。実際に中古車の登録台数も2021年3月は42万4371台と最も多く、最も少ない1月の約1.9台となっています。
さらに3月は年度末にあたり、中古車だけでなく新車も大需要期を迎えて販売台数が多くなるタイミング。この大需要期の3月に中古車を購入するのは賢い選択なのでしょうか。
●3月の中古車は高めだが豊富なタマ数から選べるという点はメリット
新車と中古車の違いは、「定価があるかないか」です。新車の場合、車両本体価格つまり定価が決まっているため、値引き額が大きくなる3月は買い時!と言えます。一方、中古車は定価がなく、需要と供給のバランスで価格が決まるという特徴があります。
したがって最近の値上がり幅は小さくなっていますが、3月は就職や転勤に伴う引っ越しによって、中古車を必要とする人。つまり需要が高まるため、中古車の価格を決めるオークション相場が少し高くなります。したがって3月に焦って購入するのは、得策ではないように思われます。
しかし中古車は一物一価と言われていて、同じ商品はほかにはない商材なので、自分がほしいものを見つけたときが買い時ということは言えるでしょう。しかし多くの人が中古車を購入する3月は需要と供給のバランスが崩れて、中古車相場が全般的に上昇しやすいので、買いのタイミングとしてオススメはできません。
とはいえ、クルマがよく売れる需要期だからこそのメリットもあります。それは多くの販売店はクルマが最も売れる3月に需要期に向けて在庫を増やしているため、豊富な在庫から選ぶことができるということです。
●コロナ禍にある現在は一足先に2月購入がお得かも
先ほども言いましたが、中古車は一物一価の商品なので人気の高いクルマはすぐに売れてしまいます。したがって引っ越しや突然の事故などによって、どうしても中古車の購入を3月中にしなければならないという人を除けば、3月中にじっくりと探して、4月もしくは相場が動く5月のゴールデンウィーク明けに購入したほうがお得と言えるでしょう。
ただし需要期後のため、中古車の流通台数が減少してしまうという懸念材料があります。そのうえ現在はコロナ禍の影響で、新車の納期遅延が改善されていなければ、中古車相場は高止まりする可能性もあります。
通常の年であれば、自分の条件にピッタリ合ったクルマを見つけたい! という人は在庫が豊富なタイミングのほうが見つけやすいです。また少しでも安くクルマを手に入れたい!という人は、需要期後の相場が下がったタイミングがベストと言えました。しかし、コロナ禍の影響で中古車の人気が高まっていて、そういった状況ではなくなっています。
コロナ禍でこれまでの常識が通じない現在は、2月中に気に入ったクルマをみつけて購入してしまうことが、中古車購入の賢い買い方と言えるかもしれません。
(萩原文博)
※この記事は2022年2月15日に再編集しました。
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