ポルシェが旧車の補修部品を3Dプリンターで製造! 金属パーツにも対応

一品物を製作するのに3Dプリンターが役に立つという話は知られていますが、ポルシェが旧車向けの補修部品について、3Dプリンターを利用していることが発表されました。

たとえば、累計292台しか生産されていない貴重なスーパースポーツモデル「ポルシェ959」のパーツは当然ながら需要は少ないのですが、消耗品など供給が必要なパーツは存在します。そうした部品の製作において3Dプリンターが役に立つというのです。たとえば、鋳鉄製クラッチレリーズレバーは少量生産がむずかしい部品ですが、金属粉末をレーザーで溶融させる3Dプリンターであれば、一品物として作ることが可能です。

また、樹脂パーツにおいても3Dプリンターは有効です。

心配なのは強度や剛性ですが、そうした点について、確認が取れた8つの部品がすでに補修部品として用意されているといいます。さらに20を超えるパーツについて確認作業中、ポルシェが在庫している補修部品は5万点を超えるということですから、ごくごく一部ではありますが、サードパーティでは生産がむずかしい補修部品を、こうしてメーカーが品質を確認してリリースしてくれるというのは旧車ファンにとってもありがたい話。さすがポルシェ! といえそうです。

(山本晋也)

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山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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