アルファロメオのラインアップから姿を消していたミドルサルーンがビッグネームである「ジュリア」の車名を継承する形で登場し、東京・天王洲の寺田倉庫で発表会が開催されました。デヴィッド・ボウイ展なども開催されたこともあるこの倉庫は、都内のイベントスペースのなかでもファッショナブルなスポットとして知られています。
冒頭に挨拶をしたFCAジャパンの社長兼CEOのポンタス ヘグストロム氏は、2009年には8000台であった同社の販売台数がクライスラー、ジープなどのブランドの取り扱いを始めたこともあり、2016年には2万台を突破、2017年には2万2000台に至るであろうとビジネスが順調であることを述べたうえで、このジュリアの投入でさらなる発展を望めと語りました。現在、アルファロメオ、クライスラー、フィアット、ジープ、アバルトを同一店舗で販売を行っていますが、今後2018年中にはアルファロメオ専売店を60店舗程度とすることも発表されました。
今回の発表会にはデザイナ−であるアレッサンドロ・マッコリーニ氏も来日しスピーチを行いました。熱の入ったマッコリーニ氏のスピーチでは、様々なことが語られましたがなかでも「美しさは使命であり、ジュリアは必要美でできている」という言葉が印象的でした。これだけ美しいクルマだとすべてにおいてデザインが先行されそうな印象だが、実際のデザイン作業では何度もテストを繰り返しながら、機能を追求したことも紹介されました。
新しいアルファロメオ・ジュリアはジョルジョ・プロジェクトと呼ばれる新開発のプラットフォームを採用。カーボン素材やアルミ素材を多用した軽量ボディを有し、前後重量配分を50対50という理想的な数値にすることに成功しています。200馬力の2リットルエンジンを積むジュリア(446万円/受注生産)、ジュリアスーパー(543万円)、280馬力の2リットルエンジンを積むジュリアベローチェ(597万円)、510馬力の2.9リットルV6エンジンを積むジュリアクアドリフォリオ(1132万円)の4種がラインアップされます。
またこの発表会ではアルファロメオ初のSUVとなるステルヴィオを1年以内に発売するというサプライズ発表も行われました。
アルファロメオ・ステルヴィオは、2016年のロサンゼルスオートショーでデビュー、公開されたモデルは2リッターターボエンジン搭載のようですが、510hp、2.9LV6ターボエンジンが搭載され、ZF製8AT、4WDシステムとの組み合わされた「ステルヴィオ・クアドリフォリオ」も発表されています。
日本導入の詳細は未定ですが、期待したくなる新しいアルファの一員ですね。
(諸星 陽一)