BMWといえばドイツの高級ブランドであり、新車では最安でも「118i」で310万円〜と、あと少しで「トヨタ・クラウン」に手が届くほど高価です。
その一方でお手頃なのが中古車であります。ひと世代前のモデルなら、それこそ国産車の新車よりも安く手に入るモノも存在します。
ただし、気になるのが予期せぬトラブルではないでしょうか? たしかに、フロントウィンドウに値札を掲げたクルマをズラリと並べ、プレハブ小屋でつくられた店舗で接客するような中古車屋なら「売った後は我関せず」でしょう。
しかし、今回紹介するのはメーカーの認定中古車。メンテナンスのノウハウはもちろん、保証や対応の充実度は比べものにならないほど充実しています。
■3シリーズツーリング
BMWの定番である「3シリーズ」。現行モデルではなく、2005年〜2012年に掛けて販売されていたモデルが手頃な価格となってきています。ラインナップはセダンをはじめ、ワゴンやクーペそしてカブリオレと多岐に渡りますが、オススメは「ツーリング」の名称を冠するワゴンです。
キドニーグリルや円形ヘッドライトを組み合わせたフロントマスクのほか、後輪駆動やボディ前後の重量配分を整えることで獲得した運動性の良さなど、BMWらしさはそのままに荷室の使い勝手を追求。特にテールゲートはリヤウィンドウだけを開けられるため、狭い場所でも荷物の出し入れが簡単です。
■3シリーズクーペ
実用性を追求した「3シリーズツーリング」とは対照的に、デザインを追求したのが「3シリーズクーペ」。2ドアだからこそ実現できた流麗なプロポーションのほか、ヘッドライトの形状がよりシャープになっているのがこのモデルの特徴です。
一般的にクーペは後席の居住性が悪いと思われがち。確かに「3シリーズクーペ」も後席は2名掛けですが、セダンやワゴンとベースが同じであるため、思いのほか居住性が犠牲になっていません。
■X1
BMWのラインナップでSUVに当たる「Xシリーズ」のうち、サイズと価格が最も手頃な「X1」。SUVの流行の兆しがあった2010年に、初代モデルが日本での販売が始まりました。ちなみに、BMWには「1シリーズ」と称するコンパクトカーがありますが、この初代「X1」のプラットフォームは、ひとクラス上の「3シリーズ」(先代モデル)からの流用となります。
「3シリーズ」同等の室内空間に加えて、4WDにより悪路走破性を向上。さらに全高は1545mmとSUVの中では低めですが、そのおかげで機械式駐車場を気兼ねなく利用できるのも魅力です。
(今 総一郎)