自動車用のタイヤといえば、ゴムやカーボン、ワイヤーなどを材料に作られていますが、その中で、もっとも比率が多いのは天然ゴムです。
その理由は、天然ゴムの持つ強さとしなやかさに、石油から作る合成ゴムではかなわないからですが、そうした常識が破られることになりそうです。
ブリヂストンが『分子構造を高度に制御したポリイソプレンゴムの合成に成功』というニュースを発表、中央研究所のメンバーによるプレゼンテーションが行なわれました。
これまではナフサを分解するなどして生まれる「イソプレン」を原料に、触媒反応を利用して合成ゴム(ポリイソプレンゴム)を生み出していますが、その性能は天然ゴムには及ばなかったといいます。しかし、ブリヂストン中央研究所が開発したガドリニウム(Gd)触媒を使った新製法を用いると、天然ゴムに迫る分子構造が可能になるのです。
さらに分子量のばらつきについては天然ゴムを凌駕するレベル。これにより耐久性と省燃費性の両面において、天然ゴム(NR)を超える合成ゴム(IR)が実現できたのです。