電子部品のロームが、フォーミューラ E のヴェンチュリーをサポート

京都に本拠を置く電子部品のロームは、フォーミューラ E に参戦するヴェンチュリーと向こう3年間の長期にわたるテクノロジー・パートナーシップ契約を締結しました。

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ローム社は10月9日開幕のシーズン3からシリコンカーバイド(SiC:炭化ケイ素)を使った同社のパワー半導体を、フォーミューラ E マシンの心臓部であるインバータに供給して、ヴェンチュリー・フォーミューラ E チーム(Venturi Formula E Team)の戦力向上をサポートするということです。

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電子部品メーカーのローム社は、いままでモータスポーツ界では今回のような大きなサポート活動をしていませんでしたが、電動化・電子制御の増加で自動車分野で電子部品メーカーが活躍する機会が増えており、自動車分野での知名度向上をねらって今回のヴェンチュリーへのサポートを決めたものと見られます。

ベンチュリーのフォーミューラ E マシンには、今年のシーズン3開幕時からローム社のSiCパワーデバイスがインバータのショットキーバリアダイオードとして搭載され、前シーズンの従来型インバータと比較して、効率が1.7%向上し、2kgの軽量化に成功しました。同時に放熱系も小型・軽量化されたために、インバータの体積は30%も小型化されました。

ローム社によると、SiCパワーデバイスは従来のSi(シリコン)を材料とするパワーデバイスと比較して、劇的に損失を低減することができる半導体で、自動車・インフラ・環境/エネルギー・産業機器の分野で利用の拡大が期待されます。

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ローム社は2010年に世界で初めてSiC-MOSFETを量産した、SiCパワーデバイスのリーディングカンパニーで、同分野では世界最先端を進んでいます。

あまり知られてはいませんが、電気自動車(EV)などの急速充電用オンボードチャージャーでは圧倒的なシェアを握っています。

今後ますます自動車の電動化・電子制御化が進むにつれて、ローム社のような電子部品メーカーが自動車業界で存在感を増すものと思われます。

(山内 博・画像:ローム)