日産自動車はマルチパフォーマンススポーツカーのGT-Rをはじめ、SUVのエクストレイルなどに4種類の異なる4WDシステムを採用しています。
今回、その4WD車の中からGT-Rとエクストレイルハイブリッドの2種類を雪道で試乗し、その実力を味わうことができました。
GT-Rに搭載されているのは独立型トランスアクスル4WDです。
4WDシステムのアテーサE-TSはヨーモーメントコントロールを、運転操作や車両挙動をダイレクトに判断する舵角センサーをはじめ、ヨーレイトセンサー、Gセンサーなどから送られてくる様々な情報を順次に分析し、ドライバーの思い描くコーナリングラインを予測しながら実際の走りに近づけられるように、きめ細かい前後トルク配分を行うシステムです。
最高出力404kW(550ps)を発生する3.8LV6ツインターボエンジンを搭載するGT-Rが滑りやすい路面状況でも本当に思い通りにコントロールできるのでしょうか。
今回の路面状況は圧雪路もあれば、溶けた雪が凍った路面、そして左右のタイヤで路面が異なるスプリット路面などテストとしてはこれ以上のない過酷な環境となっています。
通常は後輪駆動のGT-Rですが、雪道でスタートするとフロントに荷重がスッとかかりスタートします。そのスタートはまるで乾いた路面のようにスムーズで、ステアリングが取られるようなことは全くありません。
さらにGT-Rは厳しい路面状況にもかかわらず、スムーズに加速していきます。コーナーにさしかかる際に減速を行った時も、挙動が乱れることなくコーナーをスムーズに駆け抜けていきます。リアが滑ったりすることもないので、怖いなと思うこともなく、こんな滑りやすい路面においても操っているという感覚をもつことができます。
やはりGT-Rはどこで乗っても能力を発揮するマルチパフォーマンススーパーカーであることが再認識できました。