Photo:注記以外はTom Wood @ 2011 Coutesy of RM Auctions
先週末(5月21~22日)イタリアのコモ湖のほとりでコンクールド・エレガンス・ヴィラデステ(Concorso d’Eleganza Villa d’Este)が開催されていましたが、すでに報じていますようにそのなかで初めてオークションが実施されました。
注目はなんといっても、ベルトーネのコンセプトカーが6台も出品されたことでした。その結果、すべて買い手がついたのですが、なかでも1967年に発表されたランボルギーニ・マルツァルには151万2000ユーロ、日本円でおよそ1億7000万円の値段がつきました。
このマルツァルとは、ランボルギーニの4座モデル、エスパーダに大きく影響を与えたモデルです。また、1967年のモナコGPではレーニエ皇太子(レーニエ3世)がグレース妃を乗せて、サーキットを走ったことでも有名です。ミウラのシャシーを用いてますが、V12気筒だったエンジンの後部バンクだけを用いた6気筒を用いた2リッターエンジンを搭載しています。それでも、イタリアの自動車雑誌クワトロローテの当時のテスト記事には、225km/hの最高速をマークしたと記されています。
そのほかのベルトーネモデルの落札価格は、以下の通りです。
1978ランチア・シビロ、9万5200ユーロ(約1100万円)
1980ランボルギーニ・アトン、34万7200ユーロ(約4000万円)
1974ランボルギーニ・ブラボー、58万8000ユーロ(約6800万円)
1963シボレー・テストゥド、33万6000ユーロ(約3900万円)
1967ランチァ・ストラトスHFゼロ、76万1600ユーロ(約8800万円)
となったので、トータルで364万ユーロ(約4億1860万円)となりました。実はオークションに出されたこのモデル、再生したスティレ・ベルトーが破産後に買い取りきれなかったモデルだったとのことで、詳細はwebCGの大矢アキオさんのレポートに詳しいです。大矢さんはイタリア在住のジャーナリストです。このあたりの事情は、私は勉強不足で知りませんでした。大矢さんのレポートもどうぞ。さすが詳しいです。http://www.webcg.net/WEBCG/news/n0000024223.html
またオークションに話を戻しますと、上には上があるもので、今回のRMオークションの最高値は1955フェラーリ375MMベルリネッタの336万ユーロ(約3億9000万円)でした。その次が1938タルボ・ラルゴT150-C SSティアドロップ・クーペの313.6万ユーロ(約3億6000万円)と、とにかく金銭感覚がわからなくなってしまうオークションですね。
1955フェラーリ375MMベルリネッタの336万ユーロ(約3億9000万円) Photo:Simon Clay@2011 Courtesy of RM Auctions
RMオークションズ(英文) http://www.rmauctions.com/
(MATSUNAGA, Hironobu)