2世代目となるメルセデスベンツの新型CLSにはフルモデルチェンジと同時にAMGモデルのCLS63AMGが設定されています。
新型CLS63AMGのパワートレインは先代までの6.2リットルの自然吸気に代わり、5.5リットル直噴ターボを搭載。その結果、最高出力がプラス11PSの525PS、最大トルクがプラス70Nmの700Nmとパワーアップしています。
それに加えてATもスピーディでダイレクト感のあるシフトチェンジが味わえる、AMGスピードシフトMCTに変更されました。
パワートレインが一新されたことにより、新型CLS63AMGの走りのテイストも大きく変化しています。直噴ターボエンジンになったので高回転での伸びはスポイルされてはいますが、幅広い回転域でトルクフルになっているので、どこからでも豪快な加速を引き出すことが可能となり、AMGスピードシフトMCTが素早いシフトアップを繰り返しながら瞬く間に速度を乗せてくれます。
さらに私が乗ったのはオプションのAMGパフォーマンスパッケージが装着されており、ブーストアップなどによって、最高出力が32PSアップの557PS、最大トルクが100Nmアップの800Nmまで上げられていたので、従来型の自然吸気のCLS63とは異なるダイナミックな加速感を味わうことができました。
もちろん専用にチューニングされた3ステージESPが付いているので、普段はその有り余るパフォーマンスを安全に乗りこなせるように設定されています。
AMGパフォーマンスパッケージの110万円のオプションというのは高額な気がしますが、これだけの出力アップの内容を考慮すれば納得できるものでしょう。そもそも車両本体価格が1645万円なので、車両価格の約6.7%と考えれば、このクルマを買える人にとっては、そう高くないのでしょう。
ちなみに、AMGパフォーマンスパッケージを装着すると、速度リミッターも250㎞/hから300㎞/hにアップするそうです。人生一度ぐらいは300㎞/hの速度リミッターを体感してみたいもですね。
(岡島裕二)