先日もお伝えしたとおり、2015年に予定されている消費増税(10%)時の「自動車取得税」廃止で減収(約1,900億円)する地方財源への補填として、総務省が自動車税の制度見直しを検討中。
その中で大きな波紋を呼んでいるのが「軽自動車税」の増税。
現状の税負担額が「7,200円/年」と、1.0Lクラスの登録車への課税額「29,500円/年」に比べて安いとして、アンバランス是正を理由に大幅な税額アップを計画中。
こうした総務省の動きを受けてスズキの鈴木会長が再び「どう考えても弱い者いじめの最たるもの。国際的に見た場合、自動車に対する課税は軽自動車税の水準が妥当で、軽が今まで安かったから増税するという考え方はおかしい」と痛烈に批判。
「増税するならダイヤモンドのような高級品に税をかけた方がよほど良い」とも。
新聞報道によると、安倍政権が経済界に賃上げを求めていることに対しても、「増税となれば軽の販売がどれだけ落ち込むか判らず、賃上げなんて考える暇がない」として軽自動車増税が景気回復やデフレ脱却に逆行すると強調。
一方ダイハツの三井社長も「我々は軽自動車でないと困るお客様に少しでも快適で経済的なクルマを提供すべく40年かけて規格枠の中で進化させて来たのに、小型車並みの性能になったから軽を増税するとの考えには賛同出来ない」と反論しています。
軽自動車の魅力は何と言っても車両価格の安さと税負担の軽さ、そして低燃費。
少子化が進むおり「軽で十分」という家庭の需要を捉えて存在感が増しており、公共交通機関が整備されていない地方では「生活の足」として重宝されているのが実情。
今回の総務省の動きはそうした事への配慮が足らないとみられても仕方が無い状況。
自動車業界や自動車ユーザーからの声にもっと耳を傾け、効率の良い所から税を取るという旧来の慣習を改め、「取るべきところから取る」への変革が望まれます。
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