5月の連休が目前に迫り、家族連れでドライブに出掛ける機会が多くなる中、気をつけたいのが幼い子供を乗せる際の車内に潜む危険性。
助手席側ダッシュボードに装備されているSRSエアバックは、「Supplemental Restraint Sistem(補助拘束装置)」が意味するとおり、シートベルトの補助的な役割を持つ装置です。
乗員の上半身がシートベルトで拘束されていることを前提に設計されており、万が一の衝突時にはインフレーターの爆発力で素早くエアバッグが展開して乗員を保護します。
しかしながらシートベルト非着用の場合、車両が衝突した際にエアバッグ展開時の衝撃で頭部に思わぬ大きなダメージを受けることになる為、注意が必要です。
また、幼児を乗せる場合も基本を守らないと安全の為のエアバッグが逆効果に。
特に以下のケースは危険です。 まずは下の動画をご覧下さい。
①助手席で子供を膝の上でだっこしていると・・・
②助手席の前に子供を立たせていると・・・
③チャイルドシートを助手席に後ろ向けで設置すると・・・
映像のとおり、①、②、③のケースとも衝突時、助手席側SRSエアバッグの展開により、強い衝撃が子供を襲っています。
①子供が保護者とエアバッグの間に挟まれて頭部にダメージ
②シートベルト非着用の場合、エアバッグでカウンターパンチ状態に
③チャイルドシートがエアバッグで押されて後方へ回転
③のケースは20%のドライバーが知らずにこのスタイルをとっていると言います。
助手席でチャイルドシートを後ろ向きに設置すれば子供の顔が見えて安心に思えますが、衝突時には映像のように子供がシートバックに叩き付けられてしまい、かなり危険です。
特に後ろ向きに取り付ける方式の乳児用シートの助手席取り付けは非常に危険。
止むを得ずチャイルドシートを助手席に取り付ける場合には以下配慮が必要となります。
・子供をエアバッグから遠ざける為、助手席のシートを一番後ろに下げる
・助手席エアバッグにキャンセル機能がついている車種では停止させる
・チャイルドシートを前向きに取り付ける
以上のようにチャイルドシートは後席への取り付けが基本となります。
万が一に備えてシートベルト装着は勿論のこと、チャイルドシートの取り付けにも十分注意が必要という訳です。