シボレーワークス、WTCC最終戦マカオをダブルタイトルで有終の美!ホンダも3位表彰台ゲット。

11月18日からマカオの市街地サーキット、ギアサーキットで行われたマカオグランプリ。

 

そのマカオグランプリで行われる世界ツーリングカー選手権(WTCC)の最終戦でシボレーワークスのシボレークルーズが2レース制で行われた決勝レースの両方を制し、鈴鹿で決めたメイクスチャンピオン3連覇とともに、ドライバーズチャンピオンも獲得!

 

第一レースは辛くもリタイアでしたが、第二レースで2位を獲ったロブ・ハフ選手が2012年のWTCC王者となりました。

 

 

第一レースのスタート直後、リスボアコーナーの多重クラッシュによりコースがふさがれ、6位以下は大きく差を開かれてしまいます。

 

そしてトップを走っていたロブ・ハフ選手がマウンテンセクションでクラッシュ、リタイアすると昨年までドライバーズタイトル2連覇のイヴァン・ミューラー選手がトップに立ち、そのまま優勝。

 

セアトのタルキニ選手をパスし、シボレー勢に次ぐポジションを走っていたホンダ・シビックS2000TCはロブ・ハフ選手のリタイアにより3位にポジションアップ。第一レースはそのままの順位でチェッカーを受け、ホンダは初参戦から3戦目で表彰台を獲得!シボレーワークスが今期限りでワークス活動を卒業するため、来期のチャンピオン候補となりそうな手応えを得ています。

 

続く第二レースは予選順位の1位から10位までを逆に配置するリバースグリッド。つまり予選10位がポールポジションとなります。8番グリッドからスタートしたアラン・メニュ選手はリスボアコーナーですでに4番手という素晴らしいスタートを披露。

 

続く5位のポジションにいたホンダ・シビックも追い上げてくるシボレー勢には太刀打ちできない様子で、2周目のリスボアコーナーではインを獲られていしまいます。

 

3周目シボレーのアラン・メニュ選手とトップ争いをしていたバンブーレーシングのアレックス・マクドウォール選手がマンダリンコーナーの立ち上がりでクラッシュ。セーフティーカーが入り追い越し禁止に。

 

そして、ペースカーが抜けたその周、ノーベルト・マイケリズ選手のBMWがリスボアコーナーでスピン!後続のセアトを巻きこんでのクラッシュに発展。

またもやペースカーが入り、そのままチェッカーを受けることになってしまいます。

 

たった9周のレースで2回もセイフティーカーが入るという大波乱の第二レースも最後はシボレーの1-2-3フィニッシュ。そして優勝はアラン・メニュ選手となりました。

ワークス活動最後の年の最終戦マカオグランプリでの完全勝利で本当に有終の美を飾ったシボレー・クルーズ。強すぎる青い三連星は確実にWTCCの伝説として後世に名を残していくことでしょう。そしてシボレーのいない来年、ホンダがチャンピオンを狙ってくることは間違いありません。来年もWTCCは、とくに鈴鹿からのアジアラウンドは目が離せないレースとなることでしょう。

(文・写真:北森涼介)

この記事の著者

松永 和浩 近影

松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
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