ハイブリッドカーのニッケル水素バッテリーからレアアースやレアメタルを抽出、回収する技術にアプローチするホンダですが、ハイブリッドカーのモーターからネオジムなどのレアアースを回収するプロジェクトも進んでいるということです。
三菱マテリアルが発表したところによると、同社の資源・リサイクル事業本部、ホンダトレーディング、マーク・コーポレーションの三社が協力して進めてきた「使用済み自動車からの希少金属回収技術開発」が、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「使用済みモーターからの高性能レアアース磁石リサイクル技術開発」事業の助成事業テーマとして、採択されたということです。
具体的には、ホンダのハイブリッドカーから駆動用モーターを取り出し、レアアース磁石を効率的に回収するための技術を開発するため、ホンダトレーディングが自動車回収システムの実証協力、マーク・コーポレーションが回収した部品などの前処理実施協力および実証設備の設置協力を、三菱マテリアルが事業実施主体としてリサイクル技術開発や実証設備の設計製作および実証試験をそれぞれ担当するということ。
さらに使用済み自動車を回収するプロセスを含めてハイブリッドカーからのレアアース、レアメタルのリサイクルシステム全体として設計、実証を行なうということです。
2020年には40万台の使用済みハイブリッドカーが生まれるという予測もあります。また、電動車両が増えるトレンドは加速するばかり。こうしたレアアースの回収技術が、次世代自動車の価格抑制や普及にプラスに働くことを期待しましょう。
(山本晋也)