生産終了から1ヶ月、ひっそり姿を消したトヨタ車をご存知ですか?【隠れた名車 ブレイド マスター】

今年の4月27日をもって生産終了した、トヨタブレイド。

オーリスの兄弟車として登場し、位置づけはオーリスより上質な大人向けのハッチバックと言うコンセプトで登場。オーリスのエンジンラインナップは直4 1.5Lと1.8Lエンジンなのに対し、ブレイドには直4 2.4Lエンジンを搭載。

内装にはスェード調のダッシュボード表皮等を使いオーリスと差別化が図られ、足回りもFFモデルでは、リヤサスペンションにトーションビームを採用するオーリスに対し、ブレイドは全車ダブルウィッシュボーンが採用されるなど、乗り心地や操縦安定性を考慮した足回りとなっていました。

発売当初は2.4L 直4+CVTのみの設定でしたが、2007年8月1日にV6 3.5L 2GR-FEエンジンを搭載するブレイドマスターが登場。

ブレイドマスターにはパドルシフト付の6速ATが搭載されていました。

このブレイドマスターのV6 3.5Lエンジンはエスティマやアルファード、ヴァンガードなどのミニバンやSUVに搭載されるものをデチューンしたエンジンで、デチューンしても最高出力は280ps、最大トルク35.1kgmを誇り、車両重量は1.5tを切っているボディを考えるとスペック上、とんでもないハッチバックが登場したと驚いたものでした。

駆動方式はブレイドマスターはFFのみであり、かなりのじゃじゃ馬かと思われていましたが、実際はトヨタの”大人しくない大人のショートプレミアム”というコンセプトの通り、パワーはあるけど、決して荒々しい物では無く上質な走りはスペックからは想像できない物でした。

ただ踏み込んで行くと、大パワーFF車であるがゆえに、トルクステアが顔をのぞかせる部分も有り、そういった部分ではトヨタらしからぬ、やんちゃな一面を垣間見る事が出来ました。

ライバルはフォルクスワーゲンゴルフR32とも言われていましたが、ブレイドは国内販売専用車だった事から、世界で名を馳せる事はありませんでした。

ブレイドマスターは5ドアハッチながら300万円を超える価格帯も災いしたのか、あまり売れ行きは良くありませんでしたが、今の国産車では貴重な大排気量NA+ハッチバックというコンセプトは存在せず、今後は隠れた名車として語り告げれていく気がしてなりません。

欲を言えばMTを搭載したスポーツバージョンがあったなら良かったのかもしれません。

今では中古市場でも、極上車が150万円台。写真のブレイドは平成19年式で走行距離2万5000キロ、モデリスタのマフラーまで装着されています。

http://www.goo-net.com/usedcar/spread/goo/16/700070599920120517001.html

自動車税が高額ですが、今となっては新車で購入する事の出来ない国産プレミアムハッチバックはいかがですか?

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(井元 貴幸)