3代目ビュートを帝国ホテルで発表する光岡の思い入れとは?【MITSUOKA Viewt】

光岡自動車のビュートが発表されました。あまり景気の良くない話が多い中、その会場はあの帝国ホテルです。

マイケルジャクソンが泊まったり、V12エンジン搭載の現行トヨタセンチュリーが発表された、日本を代表する格式高いホテルです。私事ですが、かつてここのロビーで2000円のアイスコーヒーをノリで飲んで、お会計の時ちょっと後悔した思い出があります。

それだけ光岡がビュートにかけてる情熱が現れているということですね。

それもそのはず、ビュートは光岡自動車ラインアップの中でロングセラーシリーズにして最量販車種。先日はタイで生産することやASEAN諸国で販売を進めることをタイのバンコクモーターショーで発表したりもしています。そのタイ工場で生産されるメイン車種がビュートです。ご存知の通りベースの日産マーチもタイで生産されるので、税制面のみならずベース車の調達にも都合がいいワケです。

しかし、日本向けのビュートは日本で作られます。

この辺り、一見非効率のようにも見えなくもないですが、日本のモノ作りの良さを海外に伝えつつ国内にも残すというこだわりを感じさせる部分ですね。大量生産ラインとは違う光岡でこそなせる技とも言えます。

そういった背景を持つビュートですが、そのデキは相変わらずベース車の良さを残しつつ、現代の他社に無いスタイルの被せ方は、ツボを心得た安心感さえ見受けられます。

ベース車の良さというのも、「壊れにくい」とか「燃費がいい」という部分だけでなく「エコカー減税50%(4WD除く)」「エコカー補助金10万円(全車)」にも対応しています。

完全受注生産で、納期はおおよそ3カ月程度とのこと。ちょっと個性的なクルマが欲しいけど、ジャギュワMk.2やバンデンプラ プリンセスなんかが好きなんだけどもっと手軽に乗りたいし歴史とか堅っ苦しいものには興味ない、ってかたにはオススメの一台かも知れません。

■グレード&価格
12ST(2WD CVT)205万円
12DX(2WD CVT アイドリングストップ付き)229万円
12LX(2WD CVT  アイドリングストップ付き)258万円
<エコカー補助金10万円+エコカー減税50% >

12DX 4WD  (4WD CVT )244万円
12LX 4WD(4WD CVT) 272万5000円
<エコカー減税50% >

なお、内装のパネル、トリム、本革シートなどはオプションです。

(小林和久)

この記事の著者

小林和久 近影

小林和久

子供の頃から自動車に興味を持ち、それを作る側になりたくて工学部に進み、某自動車部品メーカへの就職を決めかけていたのに広い視野で車が見られなくなりそうだと思い辞退。他業界へ就職するも、働き出すと出身学部や理系や文系など関係ないと思い、出版社である三栄書房へ。
その後、硬め柔らかめ色々な自動車雑誌を(たらい回しに?)経たおかげで、広く(浅く?)車の知識が身に付くことに。2010年12月のクリッカー「創刊」より編集長を務めた。大きい、小さい、速い、遅いなど極端な車がホントは好き。
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