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■温暖化の影響? 12月もバイクが楽しい
月めくりのカレンダーは2023年最後の1枚になりました。かつては、12月になると「バイクシーズンは終了。来春まで愛機を大事にしまっておこう」といったマインドになりがちでしたが、今年は気分が違います。
2023年は夏が長く、秋が短かったという話も目にしますが、冬が到来しないという印象もあります。つまり、バイクシーズンはまだまだ続いているといえます。
むしろ、エンジンからの排熱で常に熱さを感じてしまうリッターバイクであれば、このくらいの気温がベストシーズンといえるかもしれません。
実際、筆者の愛機はホンダのリッターSS「CBR1000RR-R FIREBLADE」なのですが、カウルから上がってくる熱気が凄まじく、夏場に乗るのはノーサンキューといいたいほどの苦行。
年末に向けて、バイクに乗る時間をつくるのは難しいのも事実ですが、適度に気温が下がってきて、バイクに乗っているときに限れば「寒からず暑からず」と、ちょうどいい時期を存分に楽しみたいと考えています。
●リターンライダーは電子制御に全力で頼る
とはいえ、カタログスペックで200馬力をらくらくと超えるようなエンジンを存分に楽しもうとするのは、いろいろな意味で危険。自粛する強い気持ちを持ってライディングを楽しみたいと戒める気持ちも常に持つことを心がけています。
それでも、気持ちよく乗っているとメーターの右上あたりでオレンジ色の光が点滅することがあります。
CBR1000RR-Rでいえば、この点滅はトラクションコントロールが作動しているという合図。路面も冷たくタイヤも温まっていない中でアクセルワークがラフになってしまったとき、落ち葉を踏んでしまったときなどにトラクションコントロールは作動します。
逆に言えば、ここで電子制御が働かなければ、「あー、なんか点滅している」などと気楽に感じることはできないはず。
リターンライダーとしてのスキルレベル、加齢による反射神経・反応速度の鈍りなどを自覚しているので、各種電子制御には全力で頼っているから、こうして無事にコラムが書けているのかもしれません。
筆者のようなリターンライダー諸氏におかれましては、安全のためにも電子制御をフル活用する意識を持っていただきたいと切に願う次第です。
●意外にもレインセッティングは乗りづらかった
それはともかく、ライディングモードをおとなしい(低速寄りの)セットにすれば、乗りやすいとも限らないという印象もあります。
筆者の愛機についている電子制御サスペンションにはトラックモード、スポーツモード、レインモードといったイメージのプリセットモードがありますが、もっともストロークするであろうレインモードを選んでおけば安心安全に走れるかといえば、そうではないというのが実感です。
さすがにサーキット向けのトラックモードは、ハードな当たり感になりますが、ドライの舗装路を走るときにレインモードを選ぶと、腰砕けするようなフィーリングもあって、乗りづらさや恐怖感を覚えるときもあります。
ウイリーコントロールは最強にして、サスペンションはスポーツモードというのが最近のマイ・フェイバリットです。電子制御をフル活用して、これからも安全にバイクライフを楽しんでいきたいと、あらためて心に誓う今日このごろです。