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■「ZX-10R」をインスパイアした新デザイン
カワサキは、636cc・4気筒エンジンを搭載するスーパースポーツ「ニンジャZX-6R」シリーズの2024年モデルを発表しました。
新型は、パワフルなエンジン特性や軽快なハンドリングなど、基本性能はそのままに、フロントカウルやヘッドライトなどを変更。
カワサキ製スーパースポーツのフラッグシップ「ニンジャZX-10R」からインスパイアを受け、より進化させたという新デザインを採用していることがポイントです。
●全回転域で扱いやすい636cc・水冷並列4気筒を搭載
スーパースポーツの楽しさと興奮を、幅広いライダーに提供するミドルクラスのスーパースポーツがニンジャZX-6Rです。
大きな特徴は、街乗りから高速道路、ワインディングからサーキットまで、様々な場面で爽快なライディングを味わえるように最適化されたエンジンや車体を持つことです。
エンジンには、排気量636cc・水冷並列4気筒を採用。一般的な600ccクラスのスーパースポーツモデルと比べ、37ccも大きい排気量とすることで、全回転域で扱いやすく、しかもパワフルな乗り味を体感できます。
また、最高出力は122PSを発揮するうえ、走行風を採り入れることでパワーを増大させるラムエア機構も採用し、最大128PSもの出力を発揮。クラストップレベルの余裕ある走りが堪能できます。
車体には、独自のアルミ製ペリメターフレームを採用。WorldSBK(スーパーバイク世界選手権)など、数々のレースで培った技術を投入したフレームにより、俊敏なハンドリングはもちろん、コーナリング中の安定感や、走行ラインを自在に変えられる高い自由度などを実現しています。
フロントサスペンションには、ショーワ製「SFF-BP(セパレートファンクション・フロントフォーク・ビッグピストン)」を装備。片側フォークに減衰機構とスプリング、もう一方のフォークにはスプリングのみを装備するこのフォークは、摺動抵抗の低減と車体の軽量化に貢献。サーキットでのパフォーマンスと日常での使いやすさを両立しています。
さらに、最新の電子制御システムも満載です。様々な状況において安定した車体の挙動維持をサポートする「KTRC(カワサキトラクションコントロール)」、クラッチ操作なしにシフトアップを可能にする「KQS(カワサキクイックシフター)」を装備。
また、トラクションコントロールのレベルとパワーモード(フルパワーまたはローパワー)を組み合わせた「インテグレーテッドライディングモード」では、「スポーツ」「ロード」「レイン」「ライダー(マニュアル設定)」といった4つのモードから選択が可能。路面コンディションや天候、ライダーの好みに合わせたセットアップができます。
●立体感あるレイヤー構造のフロントカウル
そんなニンジャZX-6Rの2024年モデルでは、まず、スタイルを刷新。1000ccスーパースポーツ「ニンジャZX-10R」からインスパイアを受け、それをさらに進化させたという新デザインを採用しています。
より具体的な特徴としては、フロントカウルとサイドカウルのデザインを変更することで、ヘッドライト先端からテールエンドまで流れるようなフォルムを実現していること。
特に、フロントカウルには、立体感のあるレイヤー(積層)構造を採用。ニンジャZX-10Rが、優れた空力性能を発揮するウイングレットを一体化したアッパーカウルを採用するのに対し、ニンジャZX-6Rではウイングレット形状のインレットを装備。加えて、ヘッドライト下にはチンスポイラーも採用することで、より個性的な顔付きを演出しています。
また、プロジェクターとリフレクターを組み合わせた新型ヘッドライトは、単焦点LEDテクノロジーに加え、リフレクターを深くセットすることで、ヘッドライトユニットの陰影を強調。表情により力強さも加味しています。
ほかにも、スマートフォン接続機能付きの4.3インチTFTカラー液晶インストゥルメントパネルも採用。コクピットに先進的なイメージを与えると共に、速度や回転数、ギアポジションなど、多様な情報が一目で分かることで、よりライディングに集中することを可能としています。
ラインアップには、カワサキ製レーシングマシンのカラーをイメージした「ニンジャZX-6R KRTエディション」と、スタンダードの「ニンジャZX-6R」を用意。スタンダード仕様は、「メタリックフラットスパークブラック×エボニー」と「メタリックグラファイトグレー×メタリックディアブロブラック」の2色から選択できます。
価格(税込)は、いずれの仕様も156万2000円。2023年12月23日に発売される予定です。
(文:平塚 直樹)