真近に迫るWRCマシン!豊田スタジアムのスーパーSSが大迫力の面白さ【Rally Japan2023】

■サッカースタジアムをラリースタジアムに大改装!

11月16日(木)から競技が始まったWRC世界ラリー選手権最終戦のRally Japan 2023。そのメイン会場である豊田スタジアムの中に特設コースを設けているという大胆さもRally Japanの売りになっています。

TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamセバスチャン・オジェ選手のマシン
TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamセバスチャン・オジェ選手のマシン
豊田スタジアムの特設コース
豊田スタジアムの特設コース

その特設コース、なんとサッカースタジアムの特徴ともいえる芝生をすべて剥がしてからアスファルトを打つという手法で出来上がっています。

つまりサッカースタジアムをラリースタジアムに大改装してしまったという事なのです。

ラリーとは思えない派手な演出
ラリーとは思えない派手な演出

そんな大胆なコースは、立体交差を設けることでマシンが2台並走し2周走ると同じ距離になるようになっており、ラリーなのにバトルを見ることができます。そのためかどうかわかりませんが、マシンの入場の演出がプロレスっぽい派手なものになっているのも楽しいところです。

●真近に迫るWRCマシン!

セバスチャン・オジェ選手のジャンプ
セバスチャン・オジェ選手のジャンプ

そして、豊田スタジアムの特設コースを使っての競技走行の一発目のSS1が豊田スタジアムSSS。

SSSとはスーパースペシャルステージの略。スペシャルステージとはそのコースを使って計測されたタイムが競技の成績となる区間のことで、そこにスーパーが付くのは特に趣向を凝らしたスペシャルステージという事になります。

この豊田スタジアムSSSでは2台のラリーマシンが並走してタイムアタックを行います。違うクラスのマシンが並走することもあるので特に勝敗というものはありませんが、同じクラスのマシンが並ぶと当然勝った方がタイムがいいという事になります。

TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team勝田貴元選手のマシン
TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team勝田貴元選手のマシン

そのため激しいバトルとなることもあり、観ている観客もバトルが終わると歓声と拍手が起こります。特にRally1クラスともなればドリフトやジャンプは当たり前。タイムもそうですが、魅せる走りにも歓声が起こっているのが印象的でした。

4日間の大会日程のうち最終日の19日(日)以外はSSSが行われ、スタート時間が19時からという事もあって野球やサッカーのナイターにも通じるものがあり、エンターテイメントとしての迫力と面白さがあります。特にRally1マシンのドリフトはかなりの迫力でした。

コースイン1周目は照明を消してナイトラン風に
コースイン1周目は照明を消してナイトラン風に

18日土曜日の豊田スタジアムSSSの自由席チケットもすでに完売というところでも、その大迫力はお判りいただけると思います。

(写真・文:松永 和浩

この記事の著者

松永 和浩 近影

松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
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