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■ジャパンモビリティショーに出展した海外ブランドは3つ
東京モーターショーの絶頂期は海外ブランドも多く参加し、なかには日本へ導入されていないブランドまでブースを展開していたりしてそれはそれはインターナショナルなイベントでした。
しかし自動車産業を取り巻く環境、そして世の中の変化もあり、2010年代になって海外ブランドがどんどん撤退。記念すべき最初の「ジャパンモビリティショー」で正式にブースを展開したのはメルセデス・ベンツとBMW、そしてBYDだけとなってしまいました(涙)。
何かと話題になっているのはモーターショー時代も含めて日本初出展となる中国のメーカーのBYD。確かに勢いを感じました。しかし、筆者が個人的に、もっとも頑張ったインポーターだと思うのはBMW(もちろんメルセデス・ベンツだって出展してくれるだけでありがたいです)。
なぜ、BMWが頑張ったと思ったのか、その理由はふたつです。
1.ワールドプレミア(世界初公開)のモデルを用意した。
2.プレスカンファレンス(記者会見)には本国から訪れたBMW社の会長が登壇した
●ワールドプレミアのモデルがあったからエラい!
かつての東京モーターショーでは、海外ブランドから世界初公開のモデルがバンバン登場しました。
今では信じてもらえないかもしれませんが、16気筒エンジンを搭載し1001馬力を誇るスーパースポーツモデルのブガッティ「ヴェウイロン」は、プロトタイプも市販モデルも世界初公開は東京モーターショーだったんですよ(遠い目)。東京モーターショーは世界中から注目されたイベントだったのです。
昨今はそんな状況ではないのですが、BMWはしっかりとジャパンモビリティショーで世界初公開となるモデルを用意。新型「X2」とその電気自動車版となる「iX2」です。
ありがたいじゃないですか!
●本国から代表取締役社長兼会長が訪れて登壇したからエラい!
メディアを対象に公開された25日プレスデーの記者会見では、BMW AGの代表取締役社長兼会長のオリバー・ツィプセ氏が登壇。一般的に昨今のモーターショーでは、本国とよほど力を入れているマーケット以外では、海外の本社から偉い人を呼んでその人がスピーチをすることはありません。
しかしBMWは、今回のジャパンモビリティショーに本社の代表取締役社長兼会長が訪れてスピーチ。これって業界的には凄いことなのです。「BMWは日本市場を重視している」というメッセージと言っていいでしょう。
余談ですが、オリバー・ツィプセ氏はインターンとして日本の「デンソー」で働いていたこともあり、かなりの日本通なのだとか。
●そんなわけで、BMWブースを見ておこう!
というわけで、モビリティショーへ訪れたらBMWブースを見ておきたいところ。BMWの関係者を除けば、モビリティショーを訪れた人しかまだ実車を見ることができない新型「X2」と「iX2」をいち早くチェックすることができますよ。
はやくも展示車が右ハンドルだったあたりも、さすがです。
そうそうBMWブースを訪れたら、もう市販している車ですが「i7」の後席についている、電動格納式で31インチと巨大なシアタースクリーンも必見。きっと、予想の斜め上を行く”展開”だと思いますから。
(工藤貴宏)