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■低中速域からパワフルな649cc・水冷パラレルツイン搭載
カワサキは、649cc・水冷パラレルツインを搭載する新型のアドベンチャーモデル「ヴェルシス650」を、2023年11月17日より国内販売することを発表しました。
従来、海外専用モデルだったヴェルシス650は、カワサキのツアラーモデル「ヴェルシス」シリーズのミドルサイズ版。低中速域のトルクを重視したコンパクトなエンジンやロングストロークサスペンション、スポーティな17インチホイールなど、ロングツーリングなどでの快適性や利便性を追求していることが大きな特徴です。
また、シリーズの上級モデル・1000ccの「ヴェルシス1000SE」を彷彿とさせるスタイルも身にまとうことで、高級なども演出するほか、トラクションコントロール「KTRC」など、充実の装備も魅力の注目モデルです。
●世界中のロングツーリング派に人気
新型のヴェルシス650は、649cc・水冷4ストローク並列2気筒エンジン、通称パラレルツインを搭載するミドルサイズのアドベンチャーモデルです。
アドベンチャーモデルとは、オンロードからオフロードまで、さまざまな道を快適に走れることで、世界中のロングツーリング派やキャンプ好きライダーなどに大きな支持を受けているバイクのこと。
カワサキでも、1000ccのヴェルシス1000SEを筆頭に、ツーリングでの快適性を重視したモデルを展開しており、根強い人気を誇っています。
ちなみに、250cc版には「ヴェルシスX250ツアラー」もラインアップしていましたが、国内仕様は2023年モデルで生産が終了。それと入れ替わるかのように登場したのが、今まで海外専用モデルだったヴェルシス650で、国内では初登場となります。
●全域で心地良く吹け上がるパラレルツインエンジン
新型ヴェルシス650の外観は、機能美と快適性を両立し、立体的なボディワークを強調したヴェルシス・シリーズのデザインを踏襲。特に、アッパーカウルとウインドシールドは、精悍なフェイスデザインを生み出すと共に、高いウインドプロテクション性能を誇ることで、ツーリングでの疲労度軽減などに貢献します。
搭載するパラレルツインエンジンは、最高出力49kW(67PS)/8500rpm、最大トルク61N・m(6.2kgf・m)/7000rpmを発揮。幅広いスキルのライダーが、様々な道で「扱いきれる」パワーを確保していることが魅力です。
パワー特性は、巡航走行などの常用回転域3000〜6000rpmといった低中回転域でのフィールを重視したセッティングを実施。加えて、3000rpm以下の低回転域でもスムーズなパワーデリバリーを発揮することで、発進時でもストレスのない走りを実現します。
さらに、6000rpm以上の高回転域でも、心地良い吹け上がりを提供。全回転域で、ライダーが安心かつ楽しくスロットルを開けることを可能としています。
●さまざまな路面状況で高い安定性を実現
車体には、コンパクトなエンジンにより実現したスリムで軽量なフレームを採用。シート位置を前方寄りに配置することで、快適なライディングポジションに貢献しています。
サスペンションには、高剛性スプリングを採用したフロントフォークにより、ロングストロークを確保。ちょっとした悪路でも高い安定性を誇ります。
また、リヤサスペンションには、オフセット・レイダウン式(リンク式シングルタイプ)を採用することで、オフロードモデルとスポーツモデル用サスペンションのメリットを両立。
快適な乗り心地を実現すると共に、幅広い路面状況で優れた接地感も持つことで、活発なスポーツライディングを可能としています。
ほかにも、滑りやすい路面など、さまざまな状況において安定した車体の挙動維持をサポートするKTRC(カワサキトラクションコントロール)など、最新の電子制御システムも搭載することで、高い安全性も確保。
メーターには、4.3インチフルデジタルTFTカラーインストルメントパネルを採用し、高い視認性を実現すると共に、多様な情報を一目で見ることができます。
オプションには取り付けが簡単で、同時装着が可能なトップケースとパニアケースも用意。バイク旅での高い積載性にも貢献します。
価格(税込)は110万円。1ヵ月目点検に加え、3年間の定期点検とオイル交換(オイルフィルター含む)を無償で受けられるカワサキケアモデルの対象モデルとなっています。
(文:平塚 直樹)