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■「東京都」はバイク駐車場が増えて欲しい場所の1位
車と比べ、車体が小さいことなどで、機動性が高いといえるのがバイク。ツーリングなどのレジャーから、通勤・通学などの日常使いまで、幅広いシーンの移動手段として経強い人気を誇っています。
また、最近は、長年バイクに乗るベテランライダーだけでなく、バイクの免許を取得する若い世代も増えてきており、幅広い年齢層に支持を受けています。
そんなバイクを使った移動ですが、akippaという企業が265名のライダーを対象に行ったアンケート調査では、移動の際に困ることとして、8割近くが「バイク駐車場を探すのが手間である」と回答。また、バイクの駐車場が増えて欲しい場所の1位は「東京都」であることなどが分かりました。
特に、東京で、多くのライダーが困っているバイクの駐車場探しですが、何か手軽に探す方法などはないのでしょうか?
●バイクを利用する目的はツーリングが1位
調査では、まず、「バイクを利用する目的」について質問(複数回答可)。その結果は以下の通りです。
1位:「ツーリング」(63.0%)
2位:「通勤、通学」(48.3%)
3位:「旅行や観光」(46.0%)
4位:「レジャー」(44.2%)
5位:「買い物」(43.8%)
バイクは趣味性が強い乗り物だといわれていますが、やはり「ツーリング」でバイクに乗るライダーが63.0%と半数以上いますし、「旅行や観光」や「レジャー」と答えた人も合わせると、楽しみとしてバイクを利用する人はかなり多いようですね。
ただ、一方で、「通勤、通学」で使う人も48.3%で2位に入っていますし、5位には「買い物」もランクイン。日常の移動手段としてバイクを使う人も一定数いることが分かります。
●夏にバイクで出かける予定の人は55.5%
バイクの利用目的では、「ツーリング」など、どこかに出かけることを目的にバイクを利用する人が多かったのですが、実際に、今年の夏、バイクで出かけることを予定している人はどれくらいいるのでしょうか?
これについても今回調査をしており、結果は「でかける予定、またはすでにでかけた」(55.5%)が半数以上を占めることに。
一方、「でかける予定はない」という人も15.5%いたそうで、そういった人の半数以上は「通勤、通学」にバイクを利用しているライダーだったそうです。
ちなみに調査では、今年の夏、ツーリングに行きたい場所も質問。その結果は、「長野県」(11.3%)「北海道」(7.6%)など、自然豊かで避暑地の印象があるエリアの人気が高かったようです。
●バイクが停められる駐車場は依然少ない
このように、趣味や日常の移動など、さまざまな用途で利用されているバイクですが、多くのライダーは、移動時にどんなことに困っているのでしょうか?
それについて、今回の調査で、「バイク移動での困りごと」について質問をしているので(複数回答可)、その結果を紹介しましょう。
1位:「バイク駐車場を探すのが手間である」(81.9%)
2位:「目的地にバイク駐車場がない」(78.5%)
3位:「天候や外気温の影響を受ける」(55.1%)
4位:「バイク駐車場が混雑していて停められない事がある」(43.4%)
5位:「駐車料金が高い」(25.3%)
6位:「そのほか」(4.5%)
7位:「特にない」(0.4%)
前述の通り、8割近くが「バイク駐車場を探すのが手間である」と回答。また、「目的地にバイク駐車場がない」「バイク駐車場が混雑していて停められない事がある」など、駐車場に関する困りごとを挙げているライダーが多いようです。
ちなみに、調査を行ったakippaによれば、こうした傾向は、昨2022年に実施した同様の調査と大きな変化はなく、「バイクが停められる駐車場は依然少ないようだ」とコメントしています。
●バイクの駐車場が増えて欲しい場所は大都市が多い
さらに、調査では、「バイクが停められる駐車場が増えて欲しい場所」についても質問をしています。その結果、上位7位までには以下のようなエリアが入りました。
1位:「東京都」(42.3%)
2位:「大阪府」(17.7%)
3位:「神奈川県」(10.2%)
4位:「京都府」(8.7%)
5位:「愛知県」(8.7%)
6位:「埼玉県」(3.0%)
6位:「兵庫県」(3.0%)
上位の多くは大都市ですね。特に、1位の「東京都」に関し、調査したakippaよれば、「23区内や都心3区(千代田区、中央区、港区)に欲しいという声が多かった」とのこと。
また、「駐輪場の数自体が少ない」「仕事や通勤で頻繁に利用したい」「取り締まりが多いので確実に駐輪場に停めたい」といった理由が挙げられていたといいます。
これも、ちなみにですが、バイクの駐禁(駐車禁止)に関しては、2006年に取締りが強化されました。それ以前は、あまりバイクの駐禁は厳しくなかったのですが、急に違反キップを切られるライダーが激増。
もちろん、東京などの都市部では、狭い路地などに違法駐車するバイクも多かったため、救急車などの緊急車両が通れないといったケースもありましたから、取締りの強化自体は仕方ないことではあります。
ただし、その一方で、やはり東京などの都市部では、バイクを停められる駐車場が少ないことで、バイクを移動手段として使う人が激減。それに応じるかのように、バイクの販売台数やライダー数も減少傾向になったといわれていました。
そのため、業界団体などでは、バイク駐車場を増やすための様々な取り組みも行っており、最近では以前よりもバイク駐車場は増えてきた印象もあります。ですが、今回の調査をみる限り、なかなか多くのライダーのニーズには応え切れていないのが現状のようですね。
●東京都などでバイクの駐車場を探す手段は?
そんなバイクの駐車場ですが、東京都内など、特に駐車場に困る場所で探そうとする場合、どんな方法があるのでしょうか?
たとえば、日本二輪車普及安全協会のホームページでは、全国にある駐車場(時間貸・月極)を検索できるサービスを実施しています。もちろん、東京都内にあるバイクの時間貸駐車場も検索可能で、2023年8月22日現在、登録数5555件の中から選ぶことができます。
また、東京都道路整備保全公社では「都内オートバイ駐車場MAP」を作成し、ライダーに無料配布しています。これもなかなか便利だと好評ですから、東京都内でバイクの駐車場に困っている人は、こうしたサービスを利用するのも手ですね。
さらに、今回、調査を行ったakippaは、主に駐車場のシェアリングサービスを手掛けている企業です。月極駐車場の未契約区画や個人宅の車庫・空き地・商業施設など、空いている場所を時間貸し駐車場としてスマホから簡単に貸し出せるサービスを行っており、バイクの駐車場にも対応。
Webまたはアプリから事前予約・事前決済を利用できるそうなので、気になる人は一度使ってみてもいいかもしれません。
なお、今回の調査は、2023年7月24日(月)〜7月31日(月)の期間、過去にakippaのサービスで「オートバイ」を車種選択して駐車場を予約した全国のユーザーを対象に実施。265名の有効回答の中から統計をしたものです。
(文:平塚 直樹)*写真はすべてイメージです
【関連リンク】
日本二輪車普及安全協会ホームページ
https://www.jmpsa.or.jp/
akippaホームページ
https://akippa.co.jp/