■フルEV「i5M」は2025年以降に実現か!?
BMWが現在開発を進める超高性能ワゴン「M5ツーリング」新型の最新プロトタイプをカメラが捉えました。
M5ツーリングは、1992年の「E34型」から2007年の「E61型」に設定されていた高性能ワゴンです。2010年に生産中止となっており、同社では約13年もの間、ラインナップに高速ワゴンが存在していませんでした。現在はコレクターズアイテムとなっています。
ニュルブルクリンクで捉えた最新プロトタイプは、カモフラージュが厳重ながら、ボディ前後に量産ライトユニットを備える完全市販型ボディと、大径ホイール、それを収納するワイドホイールアーチが確認できます。
ディテールを見ると、フロントエンドには、新設計のLEDデイタイムランニングライトを備えるヘッドライトや、キドニーグリルを装備していることがわかります。
側面では、ウイングサイドミラー、分厚いサイドスカートを装着、後部では、スプリットタイプの大型ルーフスポイラーを装備しています。
また、フロントドアに「Electrified Vehicle」(電動化された車両)のステッカー、リアウインドウに電動モデルを示すイエローステッカーが貼られており、何らかの電動モデルであることがわかりますが、リアバンパーにクワッドエキゾーストパイプがインストールされていることからも、ICEエンジンを搭載するプラグインハイブリッドモデルであると思われます。
これは2021年にBMW「M」CEOのマーカス・フラッシュ氏の、次世代M5はハイブリッド電動モデルとして発売されると述べたことを裏付けるものです。
注目の心臓部ですが、XMラベルレッドの影響を大きく受けると予想されています。4.4リットルV型8気筒ツインターボエンジンと、29.5kWhバッテリーパックを積むことが有力で、最新情報によるとデュアルモーターを搭載し、最高出力は800psを発揮する可能性がありそうです。
はたして、フルエレクトリック「i5M」は登場するのでしょうか? 現時点では、より高度なバッテリー技術が必要となるため不可能のようです。しかし、2025年に導入される「Die Neue Klasseクラスター」アーキテクチャによってそれが可能になると伝えらえていますが、バッテリーの軽量化も課題となるでしょう。それまでの間、BMW「M」はPHEVやiX M60のような既存のEVのバリエーションの開発に取り組む予定です。
次世代M5には、BMWカーブドディスプレイ(シームレスに統合された完全デジタル・インストルメント・クラスターとセントラル・ディスプレイ)、BMW iDrive 8.0、超広帯域テクノロジーを備えたBMWデジタルキープラス(デジタルキー3.0)など、BMWグループの最新技術機能が搭載される可能性があります。
13年ぶりに市場に復活する「M5ツーリング」新型のワールドプレミアは、2024年中と思われます。