油冷シングルのスポーツアドベンチャー「V-STROM250SX」が激安すぎてどうしよう!?【バイクのコラム】

■V-STROM250SXの国内発売は8月24日

シート高は835mmと高めだが、164kgと軽量なのは油冷シングルエンジンのおかげ。
シート高は835mmと高めだが、164kgと軽量なのは油冷シングルエンジンのおかげ(モーターサイクルショーにて筆者撮影)

インドで先行発売されていたスズキのスポーツアドベンチャーツアラーV-STROM SXが、2023年3月に開催されたモーターサイクルショーでも注目を集めていたのは記憶に新しいところでしょう。

ついに「V-STROM(ブイストローム)250SX」として日本で正式発表されました。発売は8月24日ということです。

スズキ独自の油冷249cc単気筒SEP(SUZUKI ECO PERFORMANCE)エンジンを積んでいるという、他社にないメカニズムも特徴。

V-STROMシリーズに共通する「口ばしデザイン」のスタイリングや、洗練したフロントイメージに貢献するLEDヘッドランプなども魅力です。

モーターサイクルショーの会場で確認したライダーの中には、おそらく価格的にも手が届きやすいであろう、リアリティのあるニューモデルとして、物欲を刺激された方も少なくないでしょうが、はたしてメーカー希望小売価格は期待以上にアフォーダブルなものでした。

●メーカー希望小売価格は56万9800円

モーターサイクルショーでも注目の的だったモデルの正式発表にファンは沸き立っていることだろう。
モーターサイクルショーでも注目の的だったモデルの正式発表にファンは沸き立っていることだろう(モーターサイクルショーにて筆者撮影)

スズキから発表されたメーカー希望小売価格は、なんと56万9800円。2気筒エンジンを積むV-STROM250の価格が64万6800円ですから、かなり手が届きやすいと感じるのではないでしょうか。

SEPエンジンのスペックは、最高出力19kW 〈26PS〉 / 9300rpm・最大トルク22Nm 〈2.2kg-m〉 / 7300rpmとなっていますので、余裕綽々で高速巡行ができるかどうかは試してみないとわからない部分もありますが、軽二輪ですから高速道路など自動車専用道路を走行することは可能なわけで、遠出のツーリングにも対応してくれます。

さらにフロント19インチ、リヤ17インチのセミブロック調パターンのタイヤを採用していますから、V-STROMに共通のアドベンチャーマインドに刺激されて林道を走ったりすることもできそう。

ガソリン価格が高騰している中、WMTCモード燃費も34.5km/Lと優秀なのも、ツアラーとして好印象な要素といえます。

●ラインナップは3色。どれも魅力的で迷う

イメージカラーは「チャンピオンイエローNo.2」。
イメージカラーは「チャンピオンイエローNo.2」

気になるのは835mmというシート高で、VSTROME250が800mmだったのに比べると、文字通りにハードルが高いと感じるユーザーもいるかもしれません。

逆に、シートが高いほうがアドベンチャーモデルとしては本気度が感じられてうれしいという方であれば、コスパに優れたアドベンチャーモデルとして有力候補になること確実でしょう。

「グラススパークルブラック」に赤いロゴがよく似合う。
「グラススパークルブラック」に赤いロゴがよく似合う

そんなV-STROM250SXのカラーラインナップは3色。スズキのワークスカラーであり、同シリーズのイメージカラーでもあるチャンピオンイエローNo.2、グラススパークルブラック、パールブレイズオレンジとなっています。

どの色もV-STROMに期待する世界観を膨らませてくれるもので、購入を検討する際には色選びでも迷ってしまいそうです。

アクティブなイメージのある「パールブレイズオレンジ」。
アクティブなイメージのある「パールブレイズオレンジ」

筆者的には、他のV-STROMシリーズにはないオレンジを選ぶことで250SXらしさをアピールできるような気もしますが、どう思いますか?

自動車コラムニスト・山本 晋也

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
続きを見る
閉じる