■「YMFSジュニアヨットスクール葉山」が毎年開催する「水辺の安全講習会」
ヤマハ発動機の広報グループが発信しているニュースレター。今回は、ヤマハ発動機スポーツ振興財団が運営する「YMFSジュニアヨットスクール葉山」にスポットライトが当てられています。
同スクールが2023年7月上旬に開催した「水辺の安全講習会」は、水難事故が増える夏休みを前に実施されている恒例行事。12回目の開催になった今年は、ヨットで葉山の海に日頃から親しんでいる9人のスクール生が受講しました。
子どもたちは、胸骨圧迫やAEDの使用手順など、もしもの時の心肺蘇生法を学んだ後、会場をビーチに移しての実技講習を受けます。波のある海での泳ぎ、レスキューボードによるリレーなどを通して、楽しみながら水辺の安全についてともに考え、学習していきます。
葉山ライフセービングクラブの加藤智美理事長は、「体調が悪いと思ったら無理して練習しないで休むことが大切。自分だけでなく、友だちやコーチの様子も気にしながら、今日は元気がないな、と思ったら声をかけてあげてください」と、お互いを気づかうことの大切さを伝えていました。
この「水辺の安全講習会」は、ニュージーランドで生まれた「ウォーターワイズ」の考え方に近いとのこと。安全のために海や水辺のことを知り、自分の命を自分で守ることを伝える教育として、日本でも広まりつつあります。
その理念に加え、同スクールでは、互いに助け合い、手を差し伸べることの大切さをライフセーバーが伝え、スクール生たちは真剣な表情で耳を傾けていました。
ヤマハ発動機スポーツ振興財団の板倉弘尚さんは、「私たちは、セーリングスポーツと自然体験を通じて、心身の健全なたくましい子どもたちの育成を目指す、という理念を大切にしています。レースなどでの競技力に偏ることなく、合宿のプログラムにラフティング体験などを採り入れることで、幅広く水辺に親しむ指導を心がけています。
夏休み前に実施するこの講習会もその一環です。スクール生には自分の身を守るだけでなく、いざという時の行動指針、互いに助け合うことの大切さを身につけて欲しいと考えています」と、同スクールの狙いを説明。
人命救助の方法だけでなく、互いに助け合うことの大切さを学んだ子どもたち。とはいえ、日頃から海に親しむ子どもたちが集まるスクールです。実際に海に入っての各種実技では、座学の時とは目の色を変えて、インストラクターやコーチとともに、体いっぱい海辺のひとときを楽しむ様子も見られたそうです。
(塚田 勝弘)