カワサキの200ps野獣ネイキッド「Z H2」に2024年モデル登場。スタンダード仕様が復活しラインアップ拡充

■スーパーチャージドエンジンなど充実装備は健在

独自の「Sugomi(スゴミ)」スタイリングによるアグレッシブな野獣系フォルムと、高い動力性能などで高い人気を誇るのが、カワサキ「スーパーネイキッドZ」シリーズです。

Z H2 SEの走り
Z H2 SEの走り

なかでも、スーパーチャージャー付きの1000ccエンジンを搭載した「Z H2」は、シリーズのフラッグシップモデル。

200psを発揮する圧倒的なパワーを持ちつつも、先進の電子制御システムなどで優れたコントロール性も両立。まさに「絶妙に調律された野獣」という言葉がピッタリのマシンだといえます。

そんなZ H2に2024年モデルが登場。2023年4月にモデルチェンジした上級グレードの「Z H2 SE」はカラーなどを継続。加えて、一時期販売を中断していたスタンダード仕様が復活し、再び2本立てのラインアップとなります。

●カワサキの独自技術が満載のビッグネイキッド

Z H2は、前述の通り、カワサキ・スーパーネイキッドZシリーズのフラッグシップとなる1000ccのビッグネイキッドです。

998ccのバランス型スーパーチャージドエンジン搭載
998ccのバランス型スーパーチャージドエンジン搭載

スタンダード仕様が2020年、上級モデルのZ H2 SEが2021年に登場。いずれも、シリーズ共通のSUGOMIデザインを採用していることが特徴で、そのボリューム満点の車体などにより、圧倒的な存在感を放っています。

ちなみに、同シリーズでは、「Z900」「Z650」「Z400」「Z250」「Z125プロ」をラインアップ。さまざまな排気量で個性的なスタイルと走りが楽しめます。

Z H2のパワートレインには、カワサキがバランス型スーパーチャージドエンジンと呼ぶ、スーパーチャージャー(機械式過給機)付き998cc・水冷4ストローク並列4気筒を搭載。

200psものハイパワーを生み出しながらも、軽量・コンパクト化も図られているエンジンは、全域でトルクフルな特性を実現。NA(自然吸気)エンジンでは味わえない、圧倒的な加速力が魅力です。

車体には、低中速走行時の操縦性と高速域走行時の安定性のバランスが良い、専用設計のトレリスフレームを採用。

足まわりには、衝撃吸収性や減衰特性に優れ路面状況をつかみやすい、ショーワ製SFF-BPフロントフォークなどを装備し、溢れんばかりのパワーと扱い易さの両立に貢献します。

Z H2 SEには、電子制御サスペンションの「KECS」を搭載
Z H2 SEには、電子制御サスペンションの「KECS」を搭載

さらに、上級グレードのZ H2 SEでは、電子制御サスペンションの「KECS(カワサキ電子制御サスペンション)」を採用していることも注目点です。

KECSとは、路面および走行状況に0.001秒という非常に速い反応速度で適応し、理想的な減衰力を提供するカワサキ独自のシステムのこと。幅広い走行シーンで快適な乗り心地やスポーティな走りに貢献します。

カワサキ・Z H2 SE
カワサキ・Z H2 SE

また、まるで空からバイクを吊ったかのように、バネ(スプリング)上の車体を安定させる技術、「スカイフックEERA(電子制御ライドアジャスト)」テクノロジーも採用。

任意で選べる走行モードのうちレインモード時に作動するこのシステムは、路面の凹凸に応じてショックアブソーバー内の減衰力を自動で調整。路面からの衝撃などを最小限にし、車体の走行安定性を向上させる効果を生み出します。

●よりワイルドな新色を採用

そんなZ H2の2024年モデルでは、ラインアップから外れていたスタンダード仕様が復活しました。ボディカラーには、「メタリックカーボングレー×エボニー」を設定。エンジンなどのスペックはそのままに、よりワイルドな新色を身にまとって2023年8月31日(木)より販売されます。

カワサキ・Z H2(スタンダード仕様)の2024年モデル
カワサキ・Z H2(スタンダード仕様)の2024年モデル

また、上級グレードのZ H2 SEは、スペックはもちろん、「メタリックマットグラフェンスチールグレー×エボニー」というボディカラーも含めて継続販売されます。

価格(税込)は、スタンダード仕様が201万3000円、Z H2 SEが229万9000円です。

(文:平塚 直樹

この記事の著者

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平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
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