スバル「インプレッサ スポーツワゴンTYPE EURO」デビュー。STIとポルシェデザインによる共同開発【今日は何の日?2月20日】

■2代目インプレッサ スポーツワゴンに、ポルシェデザインの外装パーツを装備

2002年に登場したインプレッサワゴンTYPE EURO
2002年に登場したインプレッサワゴンTYPE EURO

2002(平成14)年2月20日、スバルはSTI(スバルテクニカインターナショナル)とポルシェデザインによる共同開発の外装パーツを装備した「インプレッサ スポーツワゴンTYPE EURO(タイプユーロ)」を発売しました。

専用外装パーツによって、インプレッサが欧州車の風格を持つスタイリッシュなモデルへと変貌しました。

●4ドアセダンとスポーツワゴンが設定されたインプレッサ

「レガシィ」の弟分として「インプレッサ」がデビューしたのは、1992年のこと。ボディタイプは、4ドアセダンとコンパクトなラゲッジを持つ5ドアのスポーツワゴンの2種が設定されました。

2000年2代目インプレッサスポーツワゴン
2000年2代目インプレッサスポーツワゴン

セダンは落ち着いた雰囲気のオーソドックスなフォルム、一方のスポーツワゴンはハッチバックとステーションワゴンを融合したような、スバルらしい個性的なフォルムを採用。エンジンはすべて水平対向4気筒エンジンで、1.5L&1.6L&1.8L SOHCと2.0L DOHCターボの4機種で、駆動方式はフルタイム4WDとFFです。

ターボエンジンを搭載したスポーツグレードのWRX系セダンは、走り好きの若者から絶大な支持を受け、1993年からレガシィの後を受けてWRCに参戦。1998年に3年連続WRCチャンピオンに輝くなどの大活躍によって、インプレッサの名は世界中に轟きました。

●ポルシェデザインの欧州風スポーツワゴン登場

インプレッサワゴン TYPE EURO TURBO リアスタイリング
インプレッサワゴン TYPE EURO TURBO リアスタイリング

2000年に初のモデルチェンジによって、通称・丸目2代目インプレッサに移行。初代と同様に、セダンとスポーツワゴンが用意されました。

この2代目スポーツワゴンをベースにして、STIとポルシェデザインが共同開発した専用外装パーツを装備したのが、スポーツワゴンTYPE EUROです。

インプレッサワゴン タイプユーロ専用 リヤバンパー
インプレッサワゴン タイプユーロ専用 リヤバンパー
インプレッサワゴン TYPE EURO 専用 グリル一体式フロントバンパー
インプレッサワゴン TYPE EURO 専用 グリル一体式フロントバンパー

フロントバンパーとリアバンパー、フロントグリル、ルーフスポイラー、さらにターボモデルには17インチアルミホイールなどの専用パーツを装着して、存在感のあるスタイリッシュな欧州風モデルへと変貌。

2.0L水平対向4気筒DOHCターボエンジン搭載の「TYPE EURO TURBO」、2.0L水平対向4気筒DOHCエンジン搭載の「TYPE EURO 20」、1.5L水平対向4気筒SOHCエンジン搭載の「TYPE EURO 15」の3つのグレードが用意されましたが、人気は期待されたほどではありませんでした。

●スバルとポルシェデザインとのコラボ

ポルシェデザイン・グループは、自動車用品、時計や衣服、アクセサリー、カバンなどを手掛けて世界各国で販売している、2003年に設立されたポルシェの子会社です。

その源流は、ポルシェ創業者のフェルディナント・ポルシェの孫で、ポルシェ911や904、906、910などをデザインしたフェルディナント・アレクサンダー・ポルシェが創立した“ポルシェデザイン・スタジオ”です。

自動車に限らず、カメラや時計、サングラスなど産業デザインや商業デザインも行い、2001年デビューの「スバル・レガシィブリッツェン」のデザインを監修したり、今回のTYPE EUROのコラボなど、スバルとの関りが結構あります。


現在、水平対向エンジンを搭載した量産車は、スバルとポルシェだけ。レガシィやインプレッサのコラボのためか、2010年頃にはスバルとポルシェの提携の噂もありましたね。ボクサーエンジンという共通点はあっても、方向性はかなり違うので、無理があるように思いもしましたが、歌は世につれ世は歌につれ、クルマもどうなることやら。

毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれません。

Mr.ソラン

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Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
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