萩原 文博 
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■展示するクラウンクロスオーバーはZ世代の大学生とコラボしたプロジェクトの成果
2023年1月13日（金）、千葉県の幕張メッセで東京オートサロン2023が開幕しました。東ホール8にあるTOM’Sブースでは、2台のコンプリートカーと1台のプロトタイプの合計3台が展示されています。
TOM’Sは、1974年の設立以来、レースを通じてモータースポーツの発展とモータリゼーションの活性化を目標に活動してきたブランドです。
レース活動を通じて獲得した技術を市販車にフィードバックし、トヨタやレクサスのカスタマイズやチューニングを得意としています。
今回、オートサロン2023に出展したのは、「TOM’S IS300 COMPLET」と「TOM’S GR YARIS COMPLET」という2台のコンプリートカーと TOM’Sが開発したエアロパーツを纏ったトヨタクラウンクロスオーバーのスタディモデルの3台となっています。
●TOM’S IS300 COMPLET
TOM’S IS300 COMPLETは、パワーとシャシーのバランスをブラッシュアップし、パフォーマンスを向上させたモデルです。
装着されているパーツは、外観ではすべてカーボン製のフロントディフューザー、サイドディフューザー、リアディフューザー、トランクリッドスポイラーの4つのエアロパーツ。そして、鍛造ホイールのTWF-01、エキゾーストシステム「トムス・バレル」です。
機能性パーツでは、搭載している2L直列4気筒ターボエンジンの最高出力を275ps、最大トルクを43.0kg-mまで向上させるコンプリートカー専用ECUセッティングをはじめ、Advoxサスペンションシステム、TOM’S×brenboキャリパーセットを装備。
さらに、アッパーパフォーマンスロッド（前後）、サスペンションメンバーブレース（前後）、リアにはロアボディブレースを装着しシャシーの剛性を向上。インテリアにもカーボンガーニッシュを採用し、スポーティさを強調しています。
車両本体価格は848万円です。
●TOM’S GR YARIS COMPLET
続いては、TOM’S GR YARIS COMPLETです。
ホットハッチに相応しいパフォーマンスを誇るGRヤリスを、TOM’Sがさらに磨きを掛けたモデルです。
外観では、カーボン製のフロントディフューザー、サイドディフューザー、リアディフューザー、TOM’Sリアウイングを装着。アルミホイールは鍛造ホイールのTWF-01を装着。さらに、TOM’S×brenboブレーキキット（フロント・リア）を搭載しています。
1.6L直列3気筒エンジンは、ハイフロータービン、大型インタークーラー、大容量ラジエター＆オイルクーラー＋コンプリート専用ECUセッティングにより最高出力300ps／最大トルク42.0kg-mまで向上しています。
サスペンションにはコイルダンパーユニット“Advox”を装着。マフラーはエキゾーストシステム「トムス・バレル」を採用しています。インテリアはカーボンガーニッシュを装着し、レーシーな雰囲気が漂っています。
このTOM’S GR YARIS COMPLETは現在開発中となっています。
●新型クラウンクロスオーバー（スタディモデル）
そして、スタディモデルとして展示されている新型クラウンクロスオーバーは、TOM’S と大学生による「クラウン＋α」の新たな価値創造プロジェクトによる成果となっています。
TOM’Sは、東京工科大学デザイン学部との産学連携により、トヨタの新型クラウンクロスオーバーの新たな価値創造をテーマに、学生が提案するプロジェクトを実施しています。
このプロジェクトには、東京工科大学デザイン学部の他、慶應義塾大学、千葉大学の学生、大学院生が参加しています。
TOM’Sとのワークショップを通じて、クルマが現在や近未来の社会の中でどの様にあるべきか、クルマを所有すること、シェアすることの意味などを捉え、ハードとソフトの両面から、学生ならではの自由な発想を取り入れた提案をしてもらいながら進めてきた、その成果が今回展示されたクラウンクロスオーバーなのです。
クラウンクロスオーバーには現在開発中のフロントディフューザー、サイドディフューザー、リアディフューザー、トランクリッドスポイラーといったエアロパーツをはじめ、サスペンションキット、ブレーキシステム、ホイールなどが装着され、すぐにでも市販化できそうな出来映えです。
若者のクルマ離れと言われている中、TOM’Sは商品開発にZ世代と呼ばれる若者たちに参加してもらい、モビリティの未来を考えているのです。
（文・写真：萩原 文博）
