■最終戦もてぎはサクセスウエイトが外されてのガチンコバトル
いよいよ11月5日(土)、6日(日)に栃木県のモビリティリゾートもてぎでSUPER GTの最終戦が開催されます。
このもてぎ戦で8戦目のマシンはサクセスウエイトが免除され開幕戦同様の一番軽い状態でレースに臨むことになります。
つまりはマシンの性能とドライバーのテクニック、ピット作業などの全てを賭けたガチンコ勝負となってくるのです。
最終戦となるモビリティリゾートもてぎですが、これまでと大きく変わる部分があります。
サーキットの名称は変わっていますが、もちろんそれだけではありません。
コロナ禍で変則スケジュールとなった2020年と2021年は最終戦が富士スピードウェイとなっていましたが、今年、2022年の最終戦が3年ぶりにもてぎとなることで、ノーウェイトのもてぎ戦も2019年以来3年ぶりとなります。
2020年と2021年では最終戦が11月の最終週となっていましたが、今年2022年は11月の第1週が最終戦ということで、気温なども全く違うことやここ数年のマシンの進化なども考えてみると、予選ではコースレコードが出やすくなるのではないか、つまり予選から激しいバトルが繰り広げられるのではないかという予想が立ってきます。
●第7戦オートポリス終了時のポイントからドライバーズチャンピオンを予測
2022年のポイントランキングでみると、ドライバーズランキングの首位がリアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rで52点、2番手にSUBARU BRZ R&D SPORTで49.5点、3番手が10号車 TANAX GAINER GT-Rの大草りき選手で46点となっています。
同じ10号車 TANAX GAINER GT-Rの富田竜一郎選手が4番手となりますが、これは富田選手が第7戦オートポリスで欠場しているためで、仮に今回のもてぎで10号車 TANAX GAINER GT-Rが優勝した場合は大草りき選手がチャンピオン、富田選手が2位ということになります。
話が前後しましたが、この上位3台が自力でのチャンピオンの権利があるチームとなります。
優勝しただけでチャンピオンとなるのは、リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-RとSUBARU BRZ R&D SPORT。この2チームはポイント差が2.5ポイントなのでどちらかが優勝すれば決着がつきます。
すこし条件が付くのが10号車 TANAX GAINER GT-Rの大草選手の場合。
0号車 TANAX GAINER GT-Rがポールtoウインで67点、リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rが2位で67点となりますが、優勝回数が同じ1回でそれ以外の順位で決着をつける形となります。
10号車 TANAX GAINER GT-Rが優勝以外の最高位が2位、リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rが3位となるため10号車 TANAX GAINER GT-Rが予選でポールを獲ったうえでの優勝でチャンピオンとなります。
また各チームがチャンピオンを獲った場合にどういった記録がつくのかを見てみると、SUBARU BRZ R&D SPORTが優勝した場合はSUPER GT史上初の同一チーム、同一ドライバーによる2連覇という偉業が達成されます。
リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rがチャンピオンとなった場合は、第4戦で99kg、第5戦と第6戦で100kg、第7戦で69kgとSUPER GT史上最も重いサクセスウエイトを積んで走り続けたチームとなります。
10号車 TANAX GAINER GT-Rの大草選手がチャンピオンとなった場合は、こちらもSUPER GT史上初のルーキー選手がデビューイヤーでの単独チャンピオンという偉業を達成します。
この上位3台はどのチームがチャンピオンとなっても歴史に残るチャンピオンとなります。
また上位3チームがすべてノーポイントだった場合には、優勝が条件となりますが埼玉トヨペットGB GR Supra GTにもチャンピオンの可能性が出てきます。
まずは11月5日(土)の予選で繰り広げられる戦いに注目していきましょう。
(写真・文:松永 和浩)