血清療法の発見/東北新幹線が開通/トヨタFJクルーザーが日本デビュー!【今日は何の日?12月4日】

■北里柴三郎博士が破傷風の血清療法発見。東北新幹線が全線開通!

北里柴三郎博士(C)Creative Commons
北里柴三郎博士(C)Creative Commons

1890(明治23)年12月4日、ドイツ留学中の北里柴三郎博士と共同研究者のエミール・ベーリング博士が、破傷風とジフテリアの血清療法を発見したことを連名で発表しました。血清療法とは、ウマなど他の動物にわずかな病原体や毒素を注射して抗体を作らせ、その抗体を含んだ血清を患者に投与して毒素を中和する方法です。インフルエンザなどの予防接種などに広く応用されています。北里柴三郎博士は、血清療法以外にもペスト菌の治療法を発見するなどの功績から、「日本の細菌学の父」と称されています。

「はやぶさ・こまち」に使われているE5系・E6系
「はやぶさ・こまち」に使われているE5系・E6系

また2010(平成22)年のこの日、八戸駅~新青森駅が繋がったことで、東北新幹線が全線開通しました。着工から約39年を要し、東京から新青森まで走行距離約713.7kmを乗り換えることなく、3時間20分で運行するようになりました。現在、東北新幹線は看板列車の「はやぶさ」の他、「はやて」「やまびこ」「なすの」が運転されています。中でも最速の「はやぶさ」は、国内最速となる320km/hを初めて実現した新幹線車両で、現在は東京~新青森間が最速2時間58分まで短縮されています。

さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?

●キュートながら本格オフローダーのトヨタ・FJクルーザーデビュー!

2011(平成23)年のこの日、トヨタはオフロード4WD車の「FJクルーザー」の発売を開始しました。FJクルーザーは、2003年に北米向けに投入したミッドサイズのオフローダーです。「ランドクルーザーFJ40」を彷彿させるスタイリングで人気を博したことから、日本投入の要望が高まり、それに応える形での発売です。実は、生産は米国現地ではなく、日野自動車で生産する正真正銘の日本生まれのクルマなのです。

2011年に国内販売されたFJクルーザー。カラーフルでキュートなスタイリングが特徴
2011年に国内販売されたFJクルーザー。カラーフルでキュートなスタイリングが特徴
FJクルーザーの後ろ外観。リアスタイルは本格オフローダー
FJクルーザーの後ろ外観。リアスタイルは本格オフローダー

丸型ヘッドライトやオーバルグリル、派手なボディカラー、それとなくレトロな雰囲気を持つスタイルが、FJクルーザーの特徴です。機能的には、フレーム構造のボディ、車軸式リアサスペンション、パートタイム4WDなど、最近人気の街乗りSUVと一線を画する本格オフローダーの装備が充実。またインテリアについても、シンプルでスイッチ類を大型化したり、防止・撥水加工したファブリックシートなど実用性を重視した設定となっています。

FJクルーザーの運転席周り。シックな雰囲気ながらブルーのカラーリングが際立つ
FJクルーザーの運転席周り。シックな雰囲気ながらブルーのカラーリングが際立つ

パワートレインは、4.0L V6 DOHCエンジンと5速ATの組み合わせ。4WDには、後輪駆動/4輪駆動/ローレンジを切り替えるトランスファーレバーを装備しています。

FJクルーザーは、ランクルのタフネスさを継承したオフライダーでありながら、キュートな雰囲気もつ個性的なSUVでした。街乗りSUVが人気の日本市場で一石を投じたSUVモデルでしたが、残念ながら2018年に国内販売は終了してしまいました。

毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかも知れません。

Mr.ソラン

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Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
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