新旧の相乗効果でアイデンティティ確立!これがスイスポのデザイン戦略と見た!【新型スズキ・スイフトスポーツのすべて/デザイン編】


例えば2代目インプレッサのように、マイナーチェンジなのにフルモデルチェンジばりに変えてきた例は、いくつもあります。でもスイフトほど、先代と区別がつかないフルモデルチェンジはなかったんじゃないかしら?
スズキといえば、日本では軽自動車生産の雄、またインドでも堂々第一位のシェアを誇りますが、本場欧州ではまだまだ目立たない存在です。先代スイフトも、デザインと走りの良さで認められたものの、まだまだ認知度は低いまま。そこでスイフトの場合、イメージをより固定・拡大するために、2代続けてデザインを継承したとのこと。


フルモデルチェンジで新型が出ると、先代オーナーは何とも言えない古さを感じさせられます。内心穏やかではありませんよね。その「穏やかでない気持ち」を呼び起こして、買い替えや購買意欲を掻き立てるのが、モデルチェンジの大きな狙いのはず。ところが、スイフトでは
「仲間が増えた」というか、新旧デザインがお互いの良さを引き立て合う「共存関係」を作ろうとしているように感じます。
新型スイフトスポーツも、一見しただけでは、本当に見分けがつきませんよね。ふと思い当たったのが、かつて昭和のヒーローの「仮面ライダー」です。仮面ライダー1号と2号が、2世代の相乗効果で変身ブームを巻き起こしたように、スイスポも同様の効果を狙っている・・・!そのための「デザインの妙」・・・ちょっと違うかなっ?!


新型スイスポといえば、黄色いボ
ディカラーがお約束ですよね。でも生産工場を変更したため、塗装工程が複雑な鮮やかな黄色が濡れなくなってしまったそうです。
実際途中で諦めかけたそうですが、デザインインタビュアーの千葉さんをはじめ、ユーザーの強いニーズに応えるべく、「チャンピオンイエロー4」を新規に開発したとのこと。スポーツを名乗るんだもの、そうこなくっちゃ~!

「新しさ」もさることながら、それ以上に先代と「共存」する道を選んだ新型スイフトスポーツ、新旧2世代合わせてホットハッチ市場で頑張って欲しいと思います。

(拓波幸としひろ)