日産の新型電気自動車「アリア」は日本から登場!バッテリー/モーターの組み合わせの4タイプはどう選ぶ?

■先進運転支援システムを標準搭載。石庭調フロアマットなどの専用装備も魅力

●発売記念の特別仕様車が登場。先行予約限定ボディカラーも設定

ARIYA limited
空力性能を感じさせる専用アルミホイールカバーはリミテッド専用色となっている

2019年秋の東京モーターショーにてコンセプトモデルを公開、2020年夏には量産仕様を先行公開していた日産自動車の新世代電気自動車アリア」がついにヴェールを脱ぎ捨てました。

世界に先駆け、日本で発売開始となることが発表され、2022年冬の発売に向けて発売記念の特別仕様車「アリア リミテッド」の予約も始まっています。

写真からもわかるように、まったく新しい電気自動車「アリア」はミドル級SUVのスタイリングをまとっています。バッテリー搭載量は、総電力量で66kWhと91kWhの2種類。前者は「B6」、後者には「B9」というわかりやすいグレード名が与えられています。

モーターによる駆動輪はフロントを基本としながら、リヤも駆動する4WD仕様も設定。こちらは「e-4ORCE」と名付けられ、モーターの駆動力と四輪ブレーキの独立制御によるハンドリング性能が期待できるというのがアピールポイントとなっています。

リミテッドには高速道路でのハンズオフ(手放し)を可能にした「プロパイロット2.0」やスマートフォンでの操作で車庫から動かせる「プロパイロット リモート パーキング」といった先進運転支援システムも標準装備となっています。

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先進運転支援技術「プロパイロット 2.0」や「プロパイロット リモート パーキング」といった最先端の運転支援技術を標準搭載

あらためてボディサイズを紹介すると、全長4595mm・全幅1850mm・全高1655mm、ホイールベースは2775mm。車両重量は1900kg~2200kgで、タイヤサイズは235/55R19を基本としています。

システム最高出力や最大トルクは、バッテリーやモーターの数によって異なります。各グレードのスペック(左から順に最高出力・最大トルク・0-100km/h加速、いずれも日産車内測定値)は次のようになっています。

B6・FWD 160kW 300Nm 7.5秒
B6・4WD 250kW 560Nm 5.4秒
B9・FWD 178kW 300Nm 7.6秒
B9・4WD 290kW 600Nm 5.1秒

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デビュー記念の特別仕様車として「アリアリミテッド」を発表。価格は660万円~790万200円

各グレードの一充電航続距離と最高速度は次のように発表されました(左から航続距離・最高速度。こちらも日産車内測定値)

B6・FWD 450km 160km/h
B6・4WD 430km 200km/h
B9・FWD 610km 160km/h
B9・4WD 580km 200km/h

このようにパフォーマンスはかなり異なっています。航続距離を求めるのであればバッテリーに余裕がある91kWhバッテリーのFWD、パフォーマンス重視であれば4WDといった選択になることでしょう。とはいえ、エントリーグレードとなるB6・FWDでも日常的には十分な性能を有しているといえます。

特別仕様車「リミテッド」のメーカー希望小売価格は、そうした性能の違いをそのまま示しているといえる設定となっています。

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発売は、B6・FWDが2022年冬。その他のグレードは2022年夏頃を予定

B6・FWD 660万円
B6・4WD 720万600円
B9・FWD 740万800円
B9・4WD 790万200円

いずれにしても、庶民には高価な電気自動車という印象ですが、各種補助金を考慮すると地域によってはB6・FWDは約500万円になるということです。とはいえ、電気自動車としてのパフォーマンスとバッテリーの搭載量、そしてプロパイロット2.0などの先進運転支援システムといったファクターを整理して考えると、十分に妥当であり適切な価格設定といえるのではないでしょうか。

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シート地はナッパレザーシート(ブルーグレー)を採用。パノラミックガラスルーフも標準装備される

ボディカラーは、特別仕様車専用色として、バーガンディー/ミッドナイトブラックとシェルブロンド/ミッドナイトブラックという2つのツートンカラーを設定。そのほか、サンライズカッパー/ミッドナイトブラック、リズムホワイト/ミッドナイトブラック 、ミッドナイトブラックという3色を合わせた計5色を用意しています。

インテリアはブルーグレーのナッパレザーシートを軸にプレミアムな雰囲気で仕上げられているのが特別仕様車の特徴。ボーズプレミアムサウンドシステム(10スピーカー)や電動チルトタイプのパノラミックガラスルーフも与えられています。

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石庭調のフロアカーペットやロゴ入りキッキングプレートなど専用装備も充実させている

またアリアの室内では、足元やドア周りに組子パターンの”行燈照明”を採用するなど和のテイストが採用されているのが特徴ですが、特別仕様車「リミテッド」には、さらに石庭調フロアマットを備えることで、そうした世界観をより強めているのも見逃せません。

山本晋也

この記事の著者

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山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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