ただの特殊車両じゃない!トヨタ ハイメディック救急車の歴史(3代目編)

トヨタハイメディックの歴史、今回は最終回。

現行型ハイエース200系をベースにした、最新型タイプを紹介したいと思います。

現在全国的に配備の進む最新型ハイメディックは、200系ハイエース、スーパーロングハイルーフがベース。

今までのハイメディックと違い、メッキグリルやメッキドアハンドルの採用でグランドキャビンベースかと思わせますが、もちろん歴代ハイメディック同様、市販モデルには無い仕様が組み込まれてます。

それは、左側スライドドア。

国内仕様のスーパーロングハイルーフのボディには、バン、ワゴン、コミューター。全て左側スライドドアの設定がありません。

これが新型ハイメディックの一番の専用装備ともいえます。

ボディサイズは先代ハイメディックとほぼ同等ながら、キャブオーバー型に回帰し全福は80mm拡大。

これにより患者室が広くなり、乗車定員も1人増え8人になり、救急活動にも貢献しているようです。

ただ、車両重量が約600キロの重量増にも関わらず、エンジンは先代のV6DOHC3.4L 180psから、直4DOHC 2.7L 151psに下がり、坂道の多い所等では出力不足が懸念されています。

専用エンジンも無く、小回りに威力を発揮する4WSも装備されてない最新型ハイメディック。

しかし室内サイズは歴代最大、外観も個人的には歴代で一番スタイリッシュに見えます。

コスト面を度外視すれば、現行ハイメディックにV8エンジン、4WSを搭載した最強ハイメディックが登場してほしいと思います。

HIDヘッドランプを装備し、フェイスリフトが行われた現行最新ハイメディック。

 

 

これは輸出仕様をベースにしているので、国内仕様でハイエースのスーパーロングハイルーフの5ドア仕様はハイメディックしか存在しません。

ハイメディックは患者室の左側には救急設備が設置されており、乗降は左側スライドドアかバックドアのみになるので、本来右側スライドドアは不要です。

輸出仕様をベースにしてまで右側スライドドアを設置した理由は、2代目までのハイメディックの右側ウィンドゥ部に設置されていた工具類の収納を設けた事に加え、酸素ボンベの収納スペースも確保し、ボンベの交換も容易にするという目的のようです。

(井元 貴幸)

全ての写真が見られない方はコチラ>>>https://clicccar.com/106888