ヒストリックカーの雰囲気と走りを提供するヨコハマタイヤ「ADVAN HF Type D」に10サイズを追加

■オーナーや旧車専門店の声をサイズに追加に反映

ヒストリックカー向けのタイヤにも注力しているヨコハマタイヤは、さらに商品ラインナップ(タイヤサイズ)の拡充を図ります。

2021年3月11日、横浜ゴムは、ヒストリックカー向けタイヤの「ADVAN HF Type D(アドバン)」に10サイズを追加し、翌12日から順次発売すると発表しました。これにより「ADVAN HF Type D」は、計17サイズになります。

ヨコハマタイヤ「ADVAN HF Type D」
ヒストリックカー向けタイヤの「ADVAN HF Type D(アドバン)」に10サイズを追加

「ADVAN HF Type D」は、1981年の発売以来、同社の歴史的なヒット商品になっています。サーキット、レースで使用されるレーシングスリックタイヤに、ディンプルが施されたトレッドデザインを片側に配置した斬新な商品性、優れた走行性能で高い評価を獲得しています。

ヒストリックカー愛好家の要望に応えるため、2017年に復刻して発売された「ADVAN HF Type D」は、当時のデザインやプロファイルを精緻に再現しつつ、コンパウンドや構造には、現在の最新技術が採用されています。同タイヤは、ヒストリックカーに相応しいスタイルを備え、優れた快適性能と安全性を実現。名車の雰囲気を損なうことなく、往時の姿と走りを得ることができます。

同タイヤのこだわりは、もちろん見た目からも伝わってきます。たとえば、クルマに装着すると見えないイン側ショルダーの「ADVAN」の刻印は、見えないからこその価値を提案。サイドのデザインは、オリジナルのデザインが忠実に再現され、ツルツルのサイドウォールはレーシングな雰囲気を漂わせています。

ヨコハマタイヤ「ADVAN HF Type D」
今回、新たに追加された10サイズ

また、レーシングウェットのグルービング時に格子状のラインを書くことで、グルービングの目印として使われていたグリッドラインは、「Type D」では、そのグリッドラインをトレッド面からショルダー全面に描かれています。

「Type D」最大の特徴の1つが、アウト側のセミスリック部分に配置されたディンプル。「Type D」の「D」は「Dimple」の「D」に由来。ショルダー形状は、当時の紙の図面から忠実にタイヤのプロファイルが再現され、オリジナルと同じINとOUTで異なる「ショルダーR」が採用されています。

今回、追加される10サイズは、ヒストリックカーのオーナーをはじめ、ヒストリックカーを扱う専門店の声をもとにサイズを選定したそう。

同社では、「ADVAN HF Type D」のほかにも、80偏平シリーズの「G.T.SPECIAL CLASSIC Y350」、ポルシェ承認タイヤの復刻版「YOKOHAMA A-008P」、パターンが特徴的なクラシックスポーティタイヤの「A539」、ホワイトリボンタイヤの「RADIAL 360 STEEL」など、数多くのヒストリックカー向けタイヤをラインアップ。

また、ヒストリックカータイヤ専用サイトでは、ヒストリックカーに携わる協会やオーナーズクラブ、旧車専門店が紹介されています。さらに、今後もショップやオーナーなどのニーズに合わせた商品開発を続けるとともに、ヒストリックカー市場を盛り上げるための活動を実施していくと表明しています。

ヨコハマタイヤ「ADVAN HF Type D」
「ADVAN HF Type D」を装着した日産スカイライン(DR30型)

横浜ゴムは、2021年度から2023年度までの新中期経営計画「Yokohama Transformation 2023(YX2023)」(ヨコハマ・トランスフォーメーション・ニーゼロニーサン)のタイヤ消費財戦略において、高付加価値商品「ADVAN(アドバン)」「GEOLANDAR(ジオランダー)」「ウィンタータイヤ」の販売構成比率最大化を掲げ、商品サイズラインアップの拡充を推進しています。

(塚田 勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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