■ゴルフじゃないよ。コンパクトSUV「T-CROSS」だよ
「フォルクスワーゲンって『ゴルフ』じゃないの?」
そんな彼女の正直な疑問は間違っているけれど、言いたいことはよくわかる。なぜなら、「フォルクスワーゲン」はドイツの自動車メーカーで、同社において日本でもっともメジャーなクルマは「ゴルフ」。しかもゴルフは他のモデルに比べてダントツで知名度が高い。だから多くの日本人にとって「フォルクスワーゲン=ゴルフ」となるわけだ。
だけど、ボクが選んだクルマはフォルクスワーゲンだけどゴルフではない。「T-CROSS(ティークロス)」というSUVだ。
フォルクスワーゲンも世界の流行を反映してSUVがどんどん増えている。日本におけるラインナップをみると、かつてたくさん見かけた特大SUVの「TOUAREG(トゥアレグ)」こそ今はお休みしているものの、上のポジションから順番に「TIGUAN(ティグアン)」「T-ROC(ティーロック)」そして「T-CROSS」と、大中小のモデルが選べる。
T-CROSSはもっとも小さいモデルだ。余談だけど、どのクルマも頭文字が“T”なのはきっと偶然ではないだろう。
●ポロのクロスオーバー
T-CROSSの車体構造のベースになっているのはコンパクトカーの「ポロ」で、全長はわずか4115mm。日本車でいえばトヨタ「ヤリスクロス」と同じくらいの小さなボディである。
「つまり、フォルクスワーゲンといえば『ビートル』ってことだよね」……ボクの説明は彼女には全然伝わってないらしい。ま、いいか。彼女と一緒にドライブするのは楽しいから。(つづく)
(文:工藤 貴宏/今回の“彼女”:葉月 美優/ヘア&メイク:東 なつみ/写真:ダン・アオキ)