■先進EV開発のためのVWグループ「アルテミス」プロジェクトを採用
電動化が加速する世界の自動車業界において、ベントレーはフルエレクトリックモデルの開発に突入していないメーカーの1つです。
一部市場では、SUV「ベンテイガ」にプラグインハイブリッドを設定していますが、ゼロエミッションモデルの発売は確定していない状況で、様々な憶測が流れています。
そんな中、Autocar誌はベントレー史上初となるフルエレクトリックモデルはフォルクスワーゲンのエンジニアによって現在開発されていると見られ、特注のアーキテクチャに基づくハイライディングセダンになる可能性があるとレポートしています。
おそらく、先進EV開発のための「アルテミス」プロジェクト(VWの次世代オペレーティングシステム「VW.OS」の全機能を搭載)のプラットフォームを採用することを指していると思われます。
ベントレーのボス、エイドリアン・ホールマン氏は「より多くの女性にアピールし、現在とは大きく異なる未来の都市環境に関連性を高め、20年前とは異なる現代の贅沢な価値観にアピールしたいと考えています。時代は今後10年から15年で再び変化するでしょう」とAutocarへのインタビューに答えており、EV開発に本格的に参入している現状を示唆しています。
同社では、他メーカーが行っているものとは異なり、2025年までにラインアップ全体を電化したいと考えているようで、2030年からはEVのみを販売する計画もあるようです。他メーカーは、はるかに積極的なEVスケジュールを立てていますが、ベントレーは今後4〜5年は、高級自動車メーカーに十分なバッテリー技術の進歩が追いつかないと予想しているようです。
2025年には110kWhから120kWhのバッテリーが利用可能になると予測、400〜500km(250〜310マイル)の航続を可能にする大型モデルを開発しますが、フルサイズSUVが燃焼エンジンと同等の性能を発揮するには、150kWh以上のバッテリーが必要と考えています。
ベントレーにとって、今後5年間が未来を決める大事な開発時間となることは間違いなさそうです
(APOLLO)