ジープ初のプラグインハイブリッド「レネゲード 4xe」が日本上陸。価格は498万円〜【新車】

■最長48km、最高速130km/hまでのモーター(EV)走行が可能

ジープのコンパクトSUVのレネゲードは、カジュアルな雰囲気を漂わせる内・外装やカラーコーディネイトが魅力。FIAT 500Xと同じプラットフォームを使っているとは思えないほど異なるムードも醸し出しています。

FCAジャパンはこのほど、日本に輸入するジープとしては初めてプラグインハイブリッド車「Renegade 4xe(レネゲード・フォー・バイ・イー)を設定し、2020年11月28日に発売するとアナウンスしました。

ジープ レネゲード 4xe
ジープ・レネゲード4xeのエクステリア

今回、日本導入が発表された同ブランド初のプラグインハイブリッド車「レネゲード 4xe」は、ジープ史上最高の燃費効率を達成しながら、そのブランド名にふさわしい悪路走破性もより高めたそう。

「レネゲード 4xe」は、1.3Lエンジンとモーター2つの組み合わせで、6速AT、リチウムイオンバッテリーからなるプラグインハイブリッドシステムを採用。リチウムイオンバッテリーは、家庭用の200V充電器や公共の充電設備などの外部電源から充電でき、モーターのみで最長48kmの走行ができます。

プラグインハイブリッドですので、バッテリーの電気を使い切った後は、エンジンとモーターを併用するハイブリッド車として機能するため、ロングドライブでも安心です。

ジープ・レネゲード 4xe
ジープ・レネゲード 4xeは悪路走破性も高められているそう

ハイブリッドシステムは、1.3Lガソリンエンジンにより前輪を駆動し、リヤは独立したモーター(定格出力60ps、最大トルク250Nm)が状況に応じて後輪を駆動します。電気駆動システムは、トルクを増大させる上、きわめて高い精度で制御が可能であることから、あらゆる路面で4×4性能がいちだんと高まり、困難なオフロード走行にも対応できるとしています。

また、本格的にオフロード走行を行う際は、パワーループが採用されたモーター2基により「eAWDトラクション」が常に確保されるため、タフな悪路でも自信をもって挑むことができるそう。

フロントモーターは、減速時およびアクセルオフ時に路面からの運動エネルギーを回収し、電気に変換してバッテリーに蓄える回生ブレーキとして機能。アクセルオフでの減速の強さ(回生)は、2段階で調整できます。また、ハイブリッドシステムの作動状況は3つのモードから選択が可能になっています。

「HYBRID(ハイブリッド)」モードでは、走行状況に応じて自動的にエンジンとモーターを最も効率の良い状態で使い分けます。「ELECTRIC(エレクトリック)」モードでは、モーターを最大限に活用し、最長48kmまでEV走行が可能に。なお、EV状態での最高速度は130km/h。また、「E-SAVE(イーセーブ)」モードにより、バッテリーの消費を抑えるためにエンジンを活用して走行することも可能です。

ジープ・レネゲード 4xe
ジープ・レネゲード4xeのインパネ

ほかにも、改良型セレクテレイン回転スイッチ(4WD Lock、4WD Low、ヒルディセントコントロールの3つのeAWDモード付)も用意されています。この回転スイッチは、ドライブモード(AUTO、SNOW、MUD & SAND、ROCK)の切り替えのほか、「Renegade 4xe」専用モードとして、スロットルレスポンスとステアリングをシャープにする「SPORT」モードが新たに追加されています(トレイルホーク 4×eのみ搭載)。

「レネゲード 4xe」のグレードは、「リミテッド 4xe」と「トレイルホーク 4xe」の2つで、パワートレインの構成は同一。エンジンチューニングの違いによりシステム全体の最高出力は、「リミテッド 4xe」が191ps、「トレイルホーク 4xe」は239ps。燃費性能は前者が17.3km/L、後者は16.0km/L(WLTCモード)となっています。

エクステリアは、フロントのJeepバッジ、サイドのRenegadeバッジ、リヤのJeep/4xeバッジにブルーのアクセントが配され、そのほかは従来のガソリンモデルのデザインが踏襲されています。

ジープ・レネゲード 4xe
ジープ・レネゲード 4xeの充電イメージ

ボディカラーは、「アルパインホワイト・クリアコート」「コロラドレッド・クリアコート」「ブラック・クリアコート」「スレートブルー・パールコート」の4色が設定されます。

ほかにも、このほど、ジープ全車種対象の「Jeep Wave」が導入され、3年間フリーメンテナンスやオーナー優遇サービスなどの特典が提供されます。さらに、FCAジャパンが導入する初の電動化モデル「レネゲード4xe」の発売を記念して、ジープ初となる購入のデジタル化も開始。

ジープオフィシャルウェブサイトでのオンライン予約を通じて購入を決定した先着30名に、ジープ・オフィシャル家庭用充電器がプレゼントされます。加えて今年中に「レネゲード4xe」を成約すると「ジープ里山BONSAIキット」が付いてきます。こちらはジープが2012年より協力しているNPO「プレゼントツリー」が取り組む日本の森の保全活動の一環だそう。

ジープ
ジープのジープ全車種対象の「Jeep Wave」が導入され、3年間フリーメンテナンスやオーナー優遇サービスや特典が提供される

気になる価格は、「Renegade Limited(リミテッド) 4xe」が498万円、「Renegade Trailhawk(トレイルホーク) 4xe」が503万円となっています。

プラグインハイブリッドの利点であるモーター駆動などのスムーズな走り、ジープならではの高い悪路走破性、給油できればどんなロングドライブでも安心な航続距離の長さなどが美点で、コンパクトSUVならではの取り回しの良さも光るモデルになっています。

※写真には日本仕様と異なる仕様も含まれています。

(塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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