■ヤリスクロスはライズ以上、C-HR未満のニューモデル!
2020年4月・5月・7月の登録車の新車販売ランキングで1位(6月は2位)になるなど、発売以来、好調なセールスを維持しているトヨタ・ヤリス。さらに「ヤリス」シリーズの人気を加速させる「ヤリス クロス」が2020年8月31日に発売されました。
気になる価格帯は179万8000円〜281万5000円で、1.5LダイナミックフォースエンジンとCVTを組み合わせるガソリン車、1.5Lダイナミックフォースエンジンを搭載するハイブリッド「THS2」が設定されています。両パワートレーン共にFFと4WD(ハイブリッドはE-FOUR)を設定。
■ハイブリッド仕様の燃費は2WDでWLTCモード30.8km/Lを達成
「TNGA(GA-B)」を使うヤリスクロスのボディサイズは、全長4180×全幅1765×全高1590mmで、最低地上高は170mm。都市型SUVといえるロードクリアランスになっています。
ダイハツ・ロッキーのOEM車で弟分のライズは、全長3995×全幅1695×全高1620mmで、最低地上高は185mm。「TNGA(GA-C)」を使うC-HRは、全長4360×全幅1795×全高1550mmで、ロードクリアランスは140mm(4WDは155mm)。
ヤリスクロスのサイズは同社のトヨタ・ライズとトヨタC-HRの中間に収まり「ライズでは少し小さい(狭い)、C-HRまでのサイズは要らない…」というニーズに当てはまる都市型コンパクトSUVになっています。
ライバルは、全長4275×全幅1765×全高1550mmのマツダCX-3、全長4290×全幅1760×全高1610mmの日産キックス、全長4330×全幅1770×全高1605mmのホンダ・ヴェゼルあたり。ヴェゼルはBセグメント以上、Cセグメント未満というサイズ感なので、少し大きくなっています。
Bセグメント・ハッチバック派生のクロスオーバーSUVといえば、かつてのトヨタ・イストを思い起こす方も多いと思います。ヤリスクロスは「SUVならではの力強さ、存在感を表現したムダなくバランスのよい洗練されたプロポーション」を追求したそう。イストよりもSUV色が強められている印象を受けます。
ほかにも、コンパクトSUVでも高いユーティリティ性を備えたラゲッジスペースなどにより、キャンプブームの中、都市部や街中での普段使いのみならずアウトドアやスポーツアクティビティなど、アクティブなカーライフに最適な相棒になりそう。
ラゲッジは、デッキボードを下段に設置すると、コンパクトSUVトップクラスの荷室容量390L(ガソリン2WD車で、デッキボードを外した状態の荷室容量)を達成。スーツケース(110L)2個または、ゴルフバッグ(9.5インチ)2セットの積載が可能。さらに「4:2:4」分割リヤシート、6:4分割アジャスタブルデッキボードが同社のコンパクトSUVとして初採用されています。
荷物の固定には、ユーティリティフックとフレックスベルトの組み合わせにより、多彩なデッキアレンジに対応しています。
また、安全装備も最新の予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」が搭載されています。同パッケージは「X“Bパッケージ”」をのぞき、全車に標準装備。全車速追従機能付レーダークルーズコントロール、アダプティブハイビームシステム(AHS)、高度運転支援「トヨタチームメイト(アドバンストパーク)」もヤリスに続いて採用されています。
ガソリン車には、路面状況に応じた走行支援を3つのモードから選択できる「マルチテレインセレクト」など、SUVらしい機能が搭載されています。気になる燃費は、2WDでWLTCモード30.8km/Lを誇るハイブリッドなど、トヨタらしくユーザーの期待に応える性能を実現。
4100台とする月間目標台数は控えめに感じるほどの充実ぶり。ライズやC-HRと顧客層が多少重なるかもしれませんが、ヤリスクロスの投入により、A〜Cセグメント級のSUVは、万全といえる品揃えになっています。
(塚田勝弘)
■トヨタ・ヤリスクロス ハイブリッドZ E-Four 主要諸元(2020年4月23日発表・8月31日日本 発売)
●全長×全幅×全高:4180×1765×1590mm ●ホイールベース:2560mm ●トレッド 前/後:1515/1510mm ●最低地上高:170mm ●車両重量:1270kg ●乗車定員:5名 ●最小回転半径:5.3m ●エンジン型式:M15A-FXE(水冷直列3気筒DOHC) ●総排気量:1490cc ●最高出力:91ps/5500rpm ●最大トルク:12.2kgm/3800~4800rpm ●燃料供給装置:EFI(電子制御燃料噴射) ●燃料タンク容量:36L(無鉛レギュラー) ●燃料消費率 WLTCモード:26.0km/L(市街地モード:26.4km/L 郊外モード:27.2km/L 高速道路モード:25.1km/L) ●フロントモーター:1NM ●フロントモーター最高出力:80ps ●フロントモーター最大トルク:14.4kgm ●リヤモーター:1MM ●リヤモーター最高出力:5.3ps ●リヤモーター最大トルク:5.3kgm ●サスペンション 前/後:ストラット式/2リンク・ダブルウィッシュボーン式 ●ブレーキ 前/後:ベンチレーテッドディスク式/ディスク式 ●タイヤ:215/50R18 ●車両本体価格(消費税込み):281万5000円
■バリエーション&価格(消費税込み)
●ガソリン車 ※()内は4WD車
・X Bパッケージ 179万8000円(202万9000円)
・X 189万6000円(212万7000円)
・G 202万0000円(225万1000円)
・Z 221万0000円(244万1000円)
●ハイブリッド車 ※()内はE-Four(4WD)車
・HYBRID X 228万4000円(251万5000円)
・HYBRID G 239万4000円(262万5000円)
・HYBRID Z 258万4000円(281万5000円)