「広いって、ステキ!」彩川ひなの×トヨタ・グランエース【注目モデルでドライブデート!? Vol.37】

■ちょっと特殊なニューモデル

彩川ひなの
「いつもと違うかも」

「見える景色が違うよね。いつもよりまわりが見渡せる。」

グランエースの助手席は、彼女に新しい世界を見せてくれたようだ。着座位置は、普通の乗車はもちろんのことSUVに比べても高く、そのぶん周囲がよく見える。

グランエース
威風堂々

首都高速道路のような道路を走っていても、いつもはフェンスに閉ざされて見えない景色も、グランエースからならフェンスの上から見下ろせたりする。風景を楽しむことに関しては、派手なスーパーカーよりもずっとずっと適したクルマと言えるんじゃないだろうか。

彩川ひなの
「ドライブでも、行く?」

グランエースは、日本車の中でもちょっと特殊なクルマだ。まず、車体が全長5300mm×全幅1970mmとかなり大きい。その存在感はなかなかだ。

位置づけも独特だ。このボディは海外では「ハイエース」として荷物運搬用途をメインに開発されたものだけど、日本では「大型ワゴン」としてハイエースとは全く別のラインとして展開。

ベーシックタイプの「G」は2列目、上級仕様の「プレミアム」は2列目に加えて3列目までリクライニング調整などを電動式にした大きくラグジュアリーなシートを備えているのだから驚くばかりだ。

■乗り心地は……悪くない!

おっと、今日はそれよりもドライブデートカーとしての素性をチェックしないと。

ダッシュボードなど前席まわりは、思っていた以上にラグジュアリーな仕立てになっている。もちろん根っからの高級車ではないから化粧で上質感を加えているわけだけど、ふんだんに使われる木目調パネルやメッキの加飾で雰囲気は悪くない。高級ミニバンと言っても通用しそうで、助手席の彼女も「高級車って感じだね~」と満足気。

彩川ひなの
満足げな“彼女”(部分)

しかし、それを超える驚きだったのが乗り味。商用車として作られた車体だけに見た目は化粧で仕立てをよくできても、乗り心地は粗さが隠せないだろう……なんて予想していたらあっさり裏切られてしまった。路面の凹凸をしっかり吸収する上質な乗り心地なのだ。これはけっこう衝撃的。

「『乗り心地が悪い』なんて絶対に言わせない!」という意気込みで相当力を入れて作り込んでいるのが伝わってくる。

グランエース
わりとラグジュアリー

そのうえ乗用車用途は比較にならない質実剛健さだろうと構えていたディーゼルエンジンも静かだしフィーリングも滑らか。これなら長距離移動だって快適だ。

乗る前は、乗り心地もエンジンも現行型ハイエースの延長線上にある乗り味かと思っていた。だけど実際に乗ってみたら、全然違った。本当に異次元で、運転も苦にならないし、後席も快適そのもの過ぎて信じられない。

「たまにはこんなに広いクルマもいいね。ワタシ、こういうの好きかも」という彼女の言葉も、決してお世辞ではなさそう。たぶん。(つづく)

(文:工藤貴宏/今回の“彼女”:彩川ひなの/ヘア&メイク:宮本博子/写真:ダン・アオキ)

この記事の著者

ダン・アオキ 近影

ダン・アオキ

15年ほど勤めた出版社でリストラに遭い、2010年から強制的にフリーランスに。自ら企画し編集もこなすフォトグラファーとして、女性誌『GOLD』、モノ雑誌『Best Gear』、カメラ誌『デジキャパ!』などに寄稿していましたが、いずれも休刊。
諸行無常の響きあり。主に「女性と車」をテーマにした写真を手がけ、『clicccar』では「注目モデルでドライブデート」の撮影をさせていただいております。感謝。
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